プロテスト・ソングス

『プロテスト・ソングス』は、1989年6月にイギリスのKitchenware Recordsからリリースされたプリファブ・スプラウトの4枚目のアルバムです。しかし、実際には3枚目のアルバムにあたる作品で、1985年9月に『スティーヴ・マックイーン』の次作としてレコーディングされました。

当初は1985年冬のUKツアーで来場者限定でリリースされる予定でしたが、同年10月に『スティーヴ・マックイーン』からのシングル「When Love Breaks Down」がヒットしたことで状況が一変しました。レコード会社CBSレコーズは、新しいアルバムが新規ファンを混乱させ、『スティーヴ・マックイーン』の売れ行きを妨げることを懸念し、『プロテスト・ソングス』のリリースを無期限延期としました。

結局、アルバムは1989年6月にようやくリリースされましたが、プロモーションはほとんど行われず、シングルカットもありませんでした。しかし、そのにもかかわらず、全英アルバムチャートで18位を記録するという、高い人気を示しました。

このアルバムは、パディ・マクアルーンが全曲を作詞作曲し、プリファブ・スプラウト自身がプロデュースを手掛けています。ジャケットの写真はローレンス・J・ボーグルが撮影しました。

収録メンバーは以下の通りです。

パディ・マクアルーン (Paddy McAloon): ボーカル、ギター
マーティン・マクアルーン (Martin McAloon): ベース
ウェンディ・スミス (Wendy Smith): ボーカル、ギター、キーボード
ニール・コンティ (Neil Conti): ドラムス

『プロテスト・ソングス』は、プリファブ・スプラウトの隠れた名盤として、ファンから長年愛されています。リリースまでの経緯や、プロモーションなしにも関わらずチャートインしたことなど、多くの逸話を持つアルバムです。彼らの音楽性を深く理解する上で、欠かせない作品の一つと言えるでしょう。

関連情報として、プリファブ・スプラウトと彼らの作品に関する記事も参照してください。

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