プロムシカエ

プロムシカエについて

プロムシカエ（Productores de Música de España、略称：PROMUSICAE）は、スペインの音楽レコード産業の中心的な業界団体です。国際的なレコード・ビデオ製作者連盟（IFPI）のスペイン支部としても機能しており、音楽業界の発展と促進を目的としています。

歴史の概観

プロムシカエは1950年代に、IFPIのスペイン支部「IFPI スペイン団体」として設立されましたが、当初はフランコ政権の下で結社の自由が認められず、1977年まで非公式のままでした。その後、1978年には「スペイン・レコード協会」として正式に登録されました。1982年になると、ミュージック・ビデオの普及に合わせて「スペイン・レコード・ビデオ協会」に名称変更を行いました。そして2004年、最終的に現在の名称であるプロムシカエに改称されました。現在の会長は2003年からAntonio Guisasolaが務めています。

チャートの集計方法

プロムシカエは毎週日曜日に集計した音楽チャートを公開しています。このチャートは、前週の土曜日から当週の金曜日までの期間におけるスペイン国内の音楽小売売上をもとにしています。新しいチャートは通常、日曜日の夜に公式ウェブサイトで確認できます。プロムシカエが提供する主要なチャートは以下の通りです：

• - トップ50 ソング
• - トップ100 アルバム・チャート
• - トップ20 コンピレーション・チャート
• - トップ20 DVD チャート
• - エアプレイ・チャート
• - トップ20 TV & ラジオ・チャート（年間チャート）

レコード認定制度

プロムシカエは国内のレコード売上に関する統計を管理しており、アルバムの出荷数やデジタルダウンロード販売数に基づいてゴールドディスクやプラチナディスクの認定を行っています。2005年10月まで、スペインにおけるゴールドディスクは5万枚、プラチナディスクは10万枚が基準でしたが、現在はそれぞれ2万枚と4万枚に変更されています。

シングルチャートとデジタル時代

物理メディアのシングルは廃れてきたため、プロムシカエはシングルチャートを「デジタルダウンロード」と「オリジナルトーン」の2つのカテゴリに分けました。この変更はゴールドディスクなどの認定にも反映され、各曲がそれぞれのカテゴリで賞を受けられるようになりました。しかし、2009年にこのカテゴリは再度統合され、ゴールドディスクの基準が1万枚から2万枚、プラチナディスクが2万枚から4万枚に引き上げられました。

違法コピーとその対策

プロムシカエは違法コピーへの対策として、P2Pネットワークの監視を行い、音楽のダウンロードに関連するデータを収集しています。2005年には、KazaaのP2Pネットワークを監視して1万人以上の利用者に対して警告や法的措置を発表しました。さらに2008年にはテレフォニカに対してKazaaユーザーの個人情報提供を求める訴訟を起こし、欧州司法裁判所まで持ち込まれる事態となりました。また、プロムシカエは不正競争に関与したとしてP2P開発者に訴訟を起こし、業界の適正な運営を目指しています。

結論

プロムシカエは、スペインのレコード産業の発展と保護に努めている重要な団体となっており、課題に対しても積極的に取り組んでいます。適正な音楽制作と販売促進を通して、音楽文化の発展へも寄与しています。

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