プロレス夢のオールスター戦

プロレス夢のオールスター戦

プロレス夢のオールスター戦は、1979年5月21日に東京スポーツの創立20周年を記念して実施された日本のプロレス興行です。この特別なイベントは、新日本プロレス、全日本プロレス、国際プロレスの3つの団体が参加し、それぞれの代表的な選手が一堂に会するオールスター的な大会でした。

概要

東京スポーツは、プロレス界の発展を目指して3団体に参加を打診しました。各団体は「プロレス界のために」との趣旨に賛同したものの、会議はすぐに難航しました。新日本のアントニオ猪木は、全日本のジャイアント馬場と直接対戦を希望したのに対し、馬場は猪木の過去の行動に対する条件を提示。しかし、双方の意見がかみ合わず、結局開催の可否が危ぶまれる状態に陥ります。

会談と決定

東京スポーツは、両者の直接対決を次回に持ち越し、代わりにBI砲の復活を提案します。馬場が過去のいきさつに拘る中、猪木は自主的に戦略を練り、最終的には何度か行われた会談を経てオールスター戦の開催が決まりました。

この結果、両者は事前の対立を忘れ、共にオールスター戦を盛り上げる姿勢を見せました。猪木は「全日本のリングにも上がろうかな」と言及し、馬場もこれに応じて友好的な関係を築いていきます。

試合結果とイベントの流れ

1979年8月26日、会場となった日本武道館で開催された大会では、多くの試合が行われ、魅力的なカードが組まれました。

• - 第1試合 - 3団体参加のバトルロイヤル
• - 第2試合 - 荒川真vsスネーク奄美
• - メインイベント - ジャイアント馬場とアントニオ猪木のタッグマッチ

それぞれの試合が白熱し、特にメインイベントでは猪木と馬場がタッグを組み、ブッチャー・シン組と対戦しました。この試合は、WOWYファンによる熱い応援を集め、プロレス界の結束を象徴する瞬間となりました。

メディアと放送

興行当日はテレビ中継の仲介契約が複雑で、中継車が進入しないよう取り決められていたにも関わらず、日本テレビが契約を破った事が両社間のトラブルを引き起こしました。にもかかわらず、各局は決定的な瞬間を報道ニュースとして取り扱い、試合の模様が一部公開されました。

その後の影響と幻の第2回

当初の盛り上がりにもかかわらず、その後主体的な活動は続かず、翌1982年には第2回開催の計画がありましたが、実現には至りませんでした。新日本と全日本の間での引き抜き合戦が過熱する中、プロレス界は再び協力を試みましたが、多くの要因が重なり、結局は実現しなかったのです。

プロレス夢のオールスター戦は、単なる興行イベント以上の意味を持ち、日本のプロレス界における著名な選手たちが一堂に集まり、歴史的な瞬間を生み出した重要なコンテンツです。今なお多くのファンの記憶に残るこのイベントは、プロレスのさらなる発展を象徴するものであり、その余韻は現在まで続いています。

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