プロ野球ストライキ

プロ野球ストライキとは

プロ野球ストライキは、選手が労働争議の一環として試合への出場を拒否し、試合の開催が中止されることを指します。一般的に、放棄試合とは区別され、その結果の勝敗はカウントされません。審判や球団関係者が争議に参加する形で中止となることもありますが、日本ではそのような例はまだ報告されていません。

日本におけるストライキ

日本プロ野球（NPB）では、2004年に初めてのストライキが発生しました。このストライキは、日本野球機構における唯一の事例として現在まで残っています。以下、その経緯を詳述します。

経過

2004年6月、大阪近鉄バファローズは親会社の財務問題を背景に、オリックス・ブルーウェーブとの合併を発表しました。これは、1958年から続く2リーグ制の根幹を揺るがすもので、プロ野球界の再編問題が急浮上しました。日本プロ野球選手会は、球団数の削減が懸念されるこの合併に強く反発しました。

7月10日、選手会は臨時大会を開催し、合併を1年間凍結し、影響を検討することを決定。さらに、合併が進行すればストライキの権利行使を議決しました。その後、8月12日に選手会はストライキ権を確立しました。752人の賛成者のうち648人が賛成し、わずか7人が反対したことで、圧倒的な支持を集めました。

9月6日には、選手会が合併凍結の要求が受け入れられなかった場合にストライキを実施することを決議しました。その後、9月11日以降、週末のすべての公式試合を対象としたストライキが議論されました。これは、観客数が見込める土日に設定されており、専門家には疑問視されることもありました。

ストライキの発表と実行

9月9日と10日に行われた団体交渉で一時的にストライキは回避されましたが、交渉が決裂し9月18日と19日のストライキが決定されました。これにより、予定されていた全試合が中止となりました。ストライキの日には首位争いの重要な試合が予定されており、シーズン終盤での影響が大きい状況でした。

ストライキ中、選手たちは独自にイベントを開催し、資金不足の中で球場での練習などを行いました。また、ストライキにより選手の年俸は規定に基づき減少されましたが、外国人選手は参加しなかったため、減俸はされませんでした。

結局の合意

9月22日と23日に行われた3度目の団体交渉では、12球団制の維持や新規参入球団への保証金制度の導入など、いくつかの合意に至りました。この結果、ストライキは成功裏に終結し、再試合が行われないことが決定されました。

関西独立リーグにおけるストライキ

一方で、関西独立リーグでも選手の意見の不一致が原因でチームの選手が出場を拒否した事例がありますが、これは全選手に影響を与えず、試合自体は開催されました。

MLBにおけるストライキ

海外ではメジャーリーグベースボールでも複数回のストライキが発生しており、選手会と経営者側との交渉が進む中、スポーツ界に大きな影響を与えました。ストライキの内容や結果は日本の事例を含む多くの議論を呼び起こしています。

終わりに

プロ野球におけるストライキは、選手の権利や雇用条件を巡る重要な問題を浮き彫りにしました。ストライキがもたらした影響は、今後のプロ野球界の運営や労使関係にどのように影響を与えるのかが注目されます。

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