プロ野球ファミリースタジアム (MSX2)

プロ野球ファミリースタジアム ペナントレース

『プロ野球ファミリースタジアム ペナントレース』は、1989年11月21日にナムコ（現在のバンダイナムコゲームス）からリリースされた、MSX2用の野球ゲームです。本作は、ファミコン版の『プロ野球ファミリースタジアム』を移植・改良したもので、開発はコンパイルが担当しています。プレイヤーは、実在の球団を模した18のチームから6つを選択し、最大200試合のペナントレースを目指します。

ゲームの特徴

このゲームの最大の魅力は、18チームから選んだ6チームでの対戦ができることです。それぞれの球団にはマニュアル操作またはCPU操作を選択することができ、試合の進行はパスワードで保存できる仕組みです。Diskドライブを使用することで、データをフロッピーディスクにも保存可能です。

ゲームのハードウェア上の制約から、画面の左右スクロールができず、飛球が画面の端に達するとレフトまたはライトに切り替わる形式になっていますが、MSX2+でプレイすればスクロール対応が実現します。例えば、同時期にリリースされた『激突ペナントレース2』では、ソフトウェアによって横スクロールに対応しています。

登場する球団

本作に登場するのは、NPB（日本野球機構）に加盟している実在の球団がモデルとなっています。プレイヤーは、以下のようなチームを選択できます：

• - G：ガイアンツ（読売ジャイアンツ）
• - C：カーズ（広島東洋カープ）
• - D：ドラサンズ（中日ドラゴンズ）
• - S：スパローズ（ヤクルトスワローズ）
• - T：タイタンズ（阪神タイガース）
• - W：ホイールズ（横浜大洋ホエールズ）
• - Bu：バッカルーズ（近鉄バファローズ）
• - B：ブラボーズ（オリックス・ブレーブス）
• - L：ライオネルズ（西武ライオンズ）
• - H：ホーネッツ（福岡ダイエーホークス）
• - F：ファイアーズ（日本ハムファイターズ）
• - O：オリエンツ（ロッテオリオンズ）

さらに、ナムコのキャラクターを元にした ナムコスターズ や、海外の選手から構成された メジャーリーガーズ なども登場します。特に『ひめざんす』はシリーズ初の女性選手のみで構成されているチームであり、他のチームとは一線を画しています。

ホームランコンテスト

1990年にはデモンストレーション版として『プロ野球ファミリースタジアム ホームランコンテスト』が登場しました。このミニゲームでは、打者として全球団の投手からホームランを狙ったり、投手として打者をアウトにすることを競います。

ゲームモードは多彩で、プレイヤーはバッターまたはピッチャーとして対戦したり、他のプレイヤーと対戦することができます。登場する選手は合計60名で、ナムコスターズは含まれていないため、独自に編成されたチームでのプレイが楽しめます。

結論

『プロ野球ファミリースタジアム ペナントレース』は、単なる野球ゲームを超えたスポーツ体験を提供し、ペナントレースの興奮を家庭用ゲーム機でも味わえる一作として、多くのファンに支持されています。MSX2のハードの特徴を活かした遊び方やチーム編成の豊富さなど、1980年代のゲーム史において重要な位置を占めています。

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