ヘアカット100

ヘアカット100（Haircut 100）は、1980年にイギリスのケント州で結成されたポップ・バンドです。当初はヘアカット・ワン・ハンドレッド（Haircut One Hundred）とも呼ばれていました。

バンドの歴史

1980年代初頭にニュー・ウェイヴ・シーンで人気を博し、特に「好き好きシャーツ」と「渚のラブ・プラス・ワン」は彼らの代表曲として知られています。デビュー時のメンバーは、ニック・ヘイワード（ボーカル、ギター）、レス・ネムス（ベース）、グラハム・ジョーンズ（ギター）、フィル・スミス（サクソフォーン）、マーク・フォックス（パーカッション、ボーカル）、ブレアー・カニンガム（ドラム）でした。

1981年10月にリリースされたデビュー・シングル「フェイバリット・シャツ（好き好きシャーツ）」は、全英チャートで4位を記録し、一躍注目を集めました。続く1982年1月には「渚のラブ・プラス・ワン」が全英3位、同年4月には「Fantastic Day」が9位、8月には「ノーボディーズ・フール」も9位にランクイン。これらのヒット曲を収録したデビュー・アルバム『ペリカン・ウェスト』は、全英2位を記録する大ヒットとなりました。

しかし、1983年1月に中心人物であったニック・ヘイワードが脱退。その後、1983年にセカンド・アルバム『ペイント・アンド・ペイント』を発表しますが、商業的な成功には至らず、1984年にバンドは解散しました。その後、2004年と2009年に一時的に再結成し、ライブ活動を行っています。

音楽性

ヘアカット100は、ファンカラティーナのムーブメントの中で、そのファッションセンスとルックスの良さで特に注目されていました。音楽面では、思春期特有の甘酸っぱいメロディが特徴で、多くのファンを魅了しています。性急なギターカッティング、印象的なホーンセクション、そして青春のキーワードを散りばめた歌詞は、聴く人をたちまちティーンエイジャーの頃の気持ちに引き戻す、ポップな魔法に満ち溢れていると評されています。そのため、「一発屋」とだけでは括れない魅力があるとされています。

バンドメンバー

ニック・ヘイワード (Nick Heyward) – リード・ボーカル、ギター (1981年–1983年、2004年、2009年–2013年)
レス・ネムス (Les Nemes) – ベース (1981年–1984年、2004年、2009年–2013年)
グラハム・ジョーンズ (Graham Jones) – ギター (1981年–1984年、2004年、2009年–2013年)
パトリック・ハント (Patrick Hunt) – ドラム (1981年)
フィル・スミス (Phil Smith) – サクソフォーン (1981年–1984年、2004年、2009年–2013年)
マーク・フォックス (Marc Fox) – パーカッション、ボーカル (1981年–1984年、2004年、2009年–2013年)
ブレアー・カニンガム (Blair Cunningham) – ドラム (1981年–1984年、2004年、2009年–2013年)

ディスコグラフィー

アルバム

『ペリカン・ウェスト』 - Pelican West (1982年)
『ペイント・アンド・ペイント』 - Paint and Paint (1984年)

シングル

「フェイバリット・シャツ」 - "Favourite Shirts (Boy Meets Girl)" (1981年) ※アルバム時の邦題「好き好きシャーツ」
「渚のラブ・プラス・ワン」 - "Love Plus One" (1982年)
"Fantastic Day" (1982年)
「ノーボディーズ・フール」 - "Nobody's Fool" (1982年)
"Prime Time" (1983年)
"So Tired" (1983年)
"Too Up, Two Down" (1984年)

関連項目

ニック・ヘイワード
第2次ブリティッシュ・インヴェイジョン

外部リンク

* ヘアカット100 - Discogs（英語）

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