ヘクター・サンティアゴ

ヘクター・フェリペ・サンティアゴ：メジャーリーグからメキシカンリーグへ至る波瀾万丈の投手人生

ヘクター・フェリペ・サンティアゴは、1987年12月16日、アメリカ合衆国ニュージャージー州ニューアークに生まれたプエルトリコ系アメリカ人のプロ野球選手です。左投げ右打ちの投手として、メジャーリーグベースボール（MLB）で長く活躍した後、現在はメキシカンリーグのモンクローバ・スティーラーズに所属しています。

華々しいメジャーリーグデビューとホワイトソックス時代

2006年、シカゴ・ホワイトソックスからドラフト30巡目全体915位で指名され、プロ入りを果たしました。2011年7月、念願のメジャーデビュー。ロイヤルズ戦で3番手投手としてマウンドに上がると、持ち前の才能を発揮し始めます。

2012年にはクローザーとして活躍、その後先発転向に挑戦。マイナーリーグでの調整を経てメジャー初先発で勝利を収めました。この年は42試合に登板し、4勝1敗4セーブ、防御率3.33という好成績を残し、シーズン終了後にはプエルトリコのウィンターリーグでも好投しました。

2013年はリリーフと先発を両方経験。先発として23試合に登板するなど、着実に経験を積んでいきます。チームの得点援護に恵まれず4勝9敗と負け越しましたが、先発投手としての防御率は3.51と安定感を見せました。

エンゼルス時代：オールスター選出と苦難

2013年オフ、ホワイトソックス、ダイヤモンドバックス、エンゼルス間の三角トレードでロサンゼルス・エンゼルスに移籍。2014年は30試合に登板し、うち24試合を先発として務めました。防御率3.75とまずまずの成績でしたが、6勝9敗と勝ち星に恵まれませんでした。同年オフには日米野球のMLB選抜にも選ばれています。

2015年には、念願のオールスター選出。先発ローテーションの一角として活躍し、162奪三振を記録するなど安定した投球を見せましたが、リーグワーストタイとなる29本塁打を被弾するなど課題も残しました。この年も9勝と、勝利数は伸び悩みました。

2016年は防御率こそ芳しくありませんでしたが、10勝4敗と勝ち星が先行し、自身初となる二桁勝利を早くも達成しました。

複数のチームを渡り歩く

2016年8月、ツインズに移籍。しかし、移籍後は投球内容が悪化し、防御率5.58、3勝6敗と苦戦を強いられました。このシーズンは、自己ワーストの防御率4.70、リーグワーストの79四球と、課題の克服が急務となりました。

その後もホワイトソックス、メッツ、再びホワイトソックスと複数のチームを渡り歩きながら、メジャーリーグでキャリアを継続しました。2021年にはマリナーズに所属、粘着物質使用で出場停止処分を受けるなど、トラブルに見舞われましたが、メジャーでプレーを続けました。

メキシカンリーグでの挑戦

2022年11月、メキシカンリーグのモンクローバ・スティーラーズと契約。2023年シーズンは9試合に先発登板し、3勝1敗、防御率4.84の成績を残しました。

投球スタイル

サンティアゴの最大の特徴は、平均91mph（約146km/h）の速球と、チェンジアップ、カッター、スライダー、カーブを組み合わせた多彩な変化球です。MLB通算でフライボール率が高く、打球を高く打ち上げる傾向があります。

プエルトリコ代表としての活躍

サンティアゴは2017年と2023年のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）でプエルトリコ代表として出場。母国を代表する選手として活躍しました。

まとめ

ヘクター・フェリペ・サンティアゴは、メジャーリーグでオールスターに選出された経験を持つ実力派投手でありながら、数々のチームを渡り歩き、様々な困難を経験してきたベテランです。メキシカンリーグでの活躍を続ける彼の今後の動向に注目が集まります。

もう一度検索