ヘンリー・バーバー (船長)

ヘンリー・バーバーとその航海

ヘンリー・バーバー（Henry Barber）は、18世紀のイギリスの船長であり、太平洋のフェニックス諸島に位置するマッキーン島の発見に寄与したことで知られています。バーバーの航海歴には、ポート・ジャクソン湾とインドやアメリカを結ぶ商船ルートを航行し、さまざまなエピソードが含まれています。

航海歴

バーバーは、新しい入植地と既存の航路を結ぶため、多くの航海に従事しました。特に1796年の航海では、彼が指揮したイギリス船籍のブリッグ「アーサー (Arthur)」号がハワイ諸島近くにて難破するという事故が発生しました。この事件は、西洋人の船がハワイで遭遇した難破としては最初の記録です。

1796年10月31日、バーバー船長が操縦する「アーサー」号は、オアフ島の珊瑚礁に座礁しました。その結果、22人の乗組員のうち、悪化する状況に対処しようとした6人が波にさらわれ命を落としました。この出来事はバーバーの航海史において大きな転機となりました。

マッキーン島の発見

彼の航海歴の中でも特筆すべきは、1794年から1804年にかけての北西太平洋での探検です。1794年、バーバーは「アーサー」号の船長としてニューサウスウェールズ植民地のボタニー湾を出発し、アメリカ大陸の北西岸へ向かって航海を行いました。この船旅の途中、彼は無人島を目にし、それを「ドラモンズ島 (Drummond's Island)」と名付けました。

この島の位置は南緯3°40'、西経176°51'と記録されており、『オルバニー・センチネル (Albany Sentinel)』紙では「その小さな砂の島はとても低く、5-6マイル以上離れた位置にいる船からは見えない」と評されています。その後、この島はアーサー島 (Arthur Island)と呼ばれるようになりましたが、実際の位置は1838年から1842年にかけてアメリカの探検隊によって記録されたマッキーン島に近いものでした。

アーサー島とマッキーン島の関係

アーサー島についての情報は、ジョン・アロースミスの海図に基づき、1871年まで「確認が必要」とされる透明な存在として扱われました。実際、アロースミスが作成した海図では、アーサー島の位置が南緯3°30'、西経176°0'とされており、これはおそらくマッキーン島ではなく、迷信や誤解も影響していたと言えます。

バーバーの航海は、彼の名声を高め、太平洋の海域探索の歴史における重要な一部を形成しました。彼の業績は、探検の時代における土地の発見や地図作成に寄与し、歴史的な価値を持っています。彼の名は、太平洋の探検の歴史において語り継がれることでしょう。

参考文献

• - Maude, H.E. (1968) Of Islands and Men: Studies in Pacific History, Melbourne: Oxford University Press
• - Quanchi, Max & Robson, John (2005); Historical Dictionary of the Discovery and Exploration of the Pacific Islands, USA: Scarecrow Press
• - Sharp, Andrew (1960); The Discovery of the Pacific Islands, Oxford: Oxford University Press

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