ベアリー・リーサル

2015年に公開されたアメリカのアクションコメディ映画『ベアリー・リーサル』（原題: Barely Lethal）は、カイル・ニューマン監督による作品です。主演はヘイリー・スタインフェルドとソフィー・ターナーが務め、少女暗殺者として育てられた主人公が普通の高校生活に憧れる姿を描いています。

ストーリー

政府が運営するプレスコット・アカデミーでは、孤児の少女たちが暗殺者となるための厳しい訓練を受けていました。教官のハードマンは生徒たちに情を抱かないよう厳しく指導していました。その中でも特に優秀なエージェント83は、常にエージェント84のライバル心を刺激していました。エージェント83はアカデミーの外の世界に強い興味を持ち、テレビ番組や映画を通じてティーン文化への憧れを募らせていました。

ある日、エージェント83たちは武器商人のヴィクトリア・ノックスを逮捕する任務に派遣されます。捕虜に扮したエージェント83は、ノックスの隙をついて見事生け捕りにします。しかし、護送中にノックスが隠し持っていたナイフで騒ぎを起こし、その混乱の中でエージェント83は川に転落してしまいます。ノックスは逮捕されたものの、エージェント83は行方不明となり、アカデミーでは戦死扱いとされてしまいます。

実はエージェント83は生きていました。彼女はメーガン・ウォルシュという偽名を使い、交換留学生としてラーソン家に迎えられます。初めての普通の生活に戸惑いながらも、メーガンは高校生活を楽しみにしていました。しかし、ファッションセンスが皆無なため、登校初日から周囲の笑い者になってしまいます。そんな彼女に優しく接してくれたのが、クラスメイトのロジャーでした。ロジャーはメーガンに一目惚れした様子でしたが、メーガンが気になっていたのは別の男子生徒キャッシュでした。メーガンは学校のシステムをハッキングして、キャッシュと生物の実験を一緒に受けられるように画策します。そんなメーガンを快く思わない女子生徒たちの策略によって、メーガンは学校のマスコット役を引き受ける羽目になります。マスコット役は誰もやりたがらない役でしたが、メーガンはあっさりと選ばれてしまいます。学校の恒例行事であるマスコット誘拐事件が発生しますが、メーガンは誘拐犯を本気で組み伏せてしまいます。その一部始終を捉えた動画がネット上で拡散され、メーガンの養子先の長女リズは嫉妬心を燃やします。

メーガンが生きていることを知ったハードマン教官は、彼女を拘束します。教官は当初メーガンが裏切ったと思い込んでいましたが、彼女が普通の生活を求めていたことを知り、連れ戻すのを諦めます。自由になったメーガンはリズと共にクラスメートのパーティーに参加しますが、そこで思わぬ人物と再会します。その後の展開は、ぜひ本編でお楽しみください。

キャスト

ヘイリー・スタインフェルド（山口立花子） - メーガン・ウォルシュ/エージェント83
マデリーン・スタック（菊山裕希） - 幼少期のメーガン
ソフィー・ターナー（浅井晴美） - ヘザー/エージェント84
エヴァ・G・クーパー（羽鳥敦子） - 幼少期のヘザー
ジェシカ・アルバ（鳴海杏子） - ヴィクトリア・ノックス
サミュエル・L・ジャクソン（西垣俊作） - ハードマン教官
ダヴ・キャメロン（北村幸子） - リズ・ラーソン
トーマス・マン（中村勘） - ロジャー・マーカス
ロブ・ヒューベル（相樂真太郎） - ミスター・マーカス
トビー・セバスチャン（おおしたこうた） - キャッシュ・フェントン
ガブリエル・バッソ（庄司然） - グーチ
ジェイミー・キング - ナイト分析官
レイチェル・ハリス（かとう有花） - ミセス・ラーソン
ジェイソン・イアン・ドラッカー（本田和希） - パーカー・ラーソン
アレクサンドラ・クロスニー（池田亜希子） - シンディ
エマ・ホルツァー（御手洗かりん） - ドンナ
ダン・フォグラー（大塚智則） - ミスター・ドラム
スティーヴォー - ペドロ
フィネッセ・ミッチェル（真田雅隆） - ワイスマン
ニーナ・ドブレフ - ミュージック・ビデオに出演している女性

製作

本作の主要撮影は2013年12月にジョージア州アトランタで開始され、同月中に終了しました。

サウンドトラック

2015年6月9日に、レイクショア・レコーズからサウンドトラックが発売されました。

公開

本作は当初MPAAからR指定を受けましたが、製作サイドの抗議によりPG-13指定に変更されました。2015年2月25日に、A24とディレクTVが全米配給権および配信権を購入し、4月30日にダイレクTVでオンデマンド配信が開始されました。

評価

映画批評サイトのRotten Tomatoesでは、33件のレビューに基づき批評家支持率24%、平均点4.2/10という評価です。また、Metacriticでは、10件のレビューに基づき加重平均値が44/100となっています。

外部リンク

公式ウェブサイト
Barely Lethal - IMDb（英語）
Barely Lethal - Box Office Mojo（英語）
Barely Lethal - Rotten Tomatoes（英語）
* Barely Lethal - Metacritic（英語）

もう一度検索