ベイビーティース

『ベイビーティース』とは

『ベイビーティース』（Babyteeth）は、2019年に公開されたオーストラリアの青春映画で、監督はシャノン・マーフィーです。この作品は彼女の長編映画デビュー作として注目されています。映画は、末期の病を抱える少女と、彼女を助ける危険な不良少年との恋を中心に展開します。原作はリタ・カルニェイの舞台劇『Babyteeth』で、カルニェイ自身が脚本も手掛けています。

ストーリー

物語の主人公は、末期の病に苦しむミラ・フィンレイです。彼女は自身の病気によって様々な制約を強いられていますが、そんな折に出会ったのがドラッグの売人であるモーゼスです。ミラはモーゼスとの出会いを通じて、病人としてではなく1人の人間として接してもらえる喜びを感じます。彼は彼女にとって新しい世界を開く存在となります。

ミラの両親、アンナとヘンリーは最初はモーゼスとの関係を快く思っていませんでした。しかし、ミラが見せる幸せそうな姿を目の当たりにするにつれ、次第に彼の存在を受け入れていくようになります。物語は、ミラとモーゼスの交流を通じて、彼らそれぞれの心の治癒と成長を描いています。特にモーゼスは、ミラとの触れ合いを通じて自らの道を見つけ、荒れた生活から脱却しようと努めるようになります。

キャスト

• - ミラ・フィンレイ: エリザ・スカンレンが演じる、病と闘う少女。
• - モーゼス: トビー・ウォレスが演じる、不良少年。彼の存在がミラにとっての救いとなります。
• - アンナ・フィンレイ: エッシー・デイヴィスが演じるミラの母親。元ピアニストであり、精神的な問題を抱えています。
• - ヘンリー・フィンレイ: ベン・メンデルソーンが演じるミラの父親。精神科医としての一面を持っています。
• - その他にも、映画には多様なキャラクターが登場し、ストーリーの進行に重要な役割を果たします。

製作と公開

『ベイビーティース』の製作は2018年から始まり、主要キャストや製作陣の発表が相次いで行われました。2020年には、サウンドトラックがリリースされています。また本作のプレミア上映は、2019年の第76回ヴェネツィア国際映画祭で行われ、トビー・ウォレスの演技が高く評価され、マルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞しました。さらに、2020年5月にはオフィシャル・トレイラーが公開されました。

評価

この映画は、批評家から非常に高い評価を得ています。映画批評集積サイト『Rotten Tomatoes』によると、130件のレビューの結果、批評家支持率は94%という素晴らしい数字を記録しています。平均点も7.52点という高評価で、演技や演出の繊細さが称賛されています。また『Metacritic』でも加重平均値77/100と評価され、観客や批評家からの期待が集まっています。

『ベイビーティース』は、愛と生への希望を描いた作品として、観る者に深い感動を与える映画であるといえるでしょう。

もう一度検索