ベッセル (工具メーカー)

株式会社ベッセル：歴史と革新を追求する工具メーカー

株式会社ベッセル（VESSEL CO.,INC）は、大阪府大阪市東成区に本社を構える、1916年創業の老舗工具メーカーです。VESSELブランドは、その高品質とコストパフォーマンスの良さから、プロの職人から一般のDIY愛好家まで幅広く支持されています。

創業から現在まで

ベッセルは、創業者の田口儀之助氏が15歳で始めた田口鉄工所から始まりました。当初はドライバーの製造からスタートし、1937年には木柄貫通ドライバー、1950年には日本初のプラスドライバー、1952年には国産初の樹脂製柄ドライバーを開発するなど、常に業界をリードしてきました。1975年には、世界初となる多色成形グリップを採用した「サンラインドライバー」を発売し、国際的な人気を博しました。1984年には、大ヒット商品「ボールグリップドライバー」を発売しています。

1987年からはスウェーデンのQマティック社と提携し、同社の製品を取り扱う一方で、ベッセルの製品もQマティック社を通じて海外に販売しています。また、フランスに駐在事務所、タイに生産工場を所有するなど、グローバルな展開も積極的に行っています。

さらに、京都府福知山市と和歌山県橋本市では「グリーンホームセンター」というホームセンターも経営しており、工具以外の商品にも事業を拡大しています。

製品へのこだわり

ベッセルの主力製品であるドライバーは、国内シェア約60%を誇るトップブランドです。その特徴は、使いやすさと耐久性を追求した設計にあります。また、エアーツール製品の製品番号は、創業者である田口儀之助のイニシャル「GT」で始まるものがあり、創業者の想いが製品に受け継がれていることがわかります。

グループ企業と組織

ベッセルのグループ企業は、製品ごとに複数のメーカーが製造を担当しており、各社の社長は田口家が占める同族企業です。生産部門では、株式会社ベッセル工業がドライバー、ベッセル技研工業株式会社がエアードライバー、株式会社ベッセル福知山がエアードライバーとエアーインパクトレンチ、株式会社ベッセル島根がビット、株式会社ベッセル流通センターがグループ内の商品物流を担当しています。

営業部門は、国内営業を担当する第一営業部、国内ホームセンター向けの第二営業部、輸出営業を担当する海外部、そしてグリーンホームセンター部で構成されています。

また、飲食業部門として、株式会社ベクトル（せんば自由軒）もグループ企業として展開しています。

社名の由来と象徴

社名「ベッセル」は、創業者である田口儀之助が大きな商船（VESSEL）で世界中に製品を販売するという夢を見たことに由来します。その象徴として、会社入り口には大きな帆船の絵が飾られています。

産業財産権

ベッセルは、多くの商標権と特許権を保有しており、自社の技術とブランドを保護しています。

商標権（国内登録）

VESSEL（登録番号：0242326, 0445100, 0598498, 2692542, 4754010, 4772641）
ベツセル（登録番号：0749493, 2378730）
VESSEL IMPACT DRIVER（登録番号：1362884）
VESSEL IMPACT UNI DRIVER（登録番号：1365823）
株式＼会社∞ベツセル工業（登録番号：2572450, 2615889）
AIR VESSEL（登録番号：2636485）

商標権（外国登録）

VESSEL（USPTO No.1043159）

品質への取り組み

ベッセルは、品質管理にも力を入れており、2002年にはISO 9001、2010年にはISO 14001の認証を取得しています。これは、同社が品質の高い製品を提供し、環境保護にも配慮していることの証です。

今後の展望

株式会社ベッセルは、創業から100年以上の歴史を持つ老舗企業でありながら、常に新しい技術と製品の開発に取り組んでいます。今後も、工具業界をリードする企業として、更なる発展が期待されます。

外部リンク

株式会社ベッセル公式サイト
ベッセル公式X（旧Twitter）
ベッセル公式Facebook
ベッセル公式Instagram
ベッセル公式YouTubeチャンネル

もう一度検索