ベムラー (ウルトラ怪獣)

ベムラー：『ウルトラマン』の宇宙怪獣

ベムラーは、特撮テレビドラマ『ウルトラマン』に初めて登場した宇宙怪獣で、その特徴的な外観と能力により多くの特撮ファンに印象を与えています。彼は第1話「ウルトラ作戦第一号」に姿を現し、宇宙の平和を脅かす存在として描かれています。

概要と外見

ベムラーは「悪魔のような怪獣」と表現されるほどの凶暴さを持ち、その体は鱗のような堅い皮膚で覆われています。体表には毒を含む鋭い棘が生え、小さな前肢と長い尾を持つこの怪獣は、2足歩行を行います。移動能力も優れており、青い球体に変身して宇宙空間をマッハ1.3（竜ヶ森上空では約マッハ2）で飛行することができます。水中でも活動が可能で、その力は40万馬力にも達しますが、両腕が退化しているため接近戦には不得手という一面も持っています。主な武器は、口から放つ青色の熱光線です。

登場シーン

ベムラーは護送途中に逃げ出し、地球へ飛来します。竜ヶ森湖の湖底に隠れ、科学特捜隊に発見され、ウルトラマンとの戦闘に突入します。ハヤタが乗るS16号を噛み砕こうとしますが、ウルトラマンに阻止され、最終的には青い球体に戻り逃げようとするも、スペシウム光線によって爆破されてしまいます。このシーンは、ウルトラマンの圧倒的な力を示す一幕として多くの視聴者の記憶に残ります。

スーツとデザイン

ベムラーのスーツは成田亨によってデザインされ、高山良策が造型を担当しました。顔は獅子をイメージしており、内部構造はスーツアクターが操作しやすいよう工夫されています。このスーツは、後に別の怪獣ギャンゴに改造されました。

メディアでの再登場

ベムラーは『ウルトラマン』以降も、映画や他の特撮作品にしばしば登場します。映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、別の個体として青い球体の姿で再登場し、ウルトラマンメビウスと対決します。43年ぶりの映像作品への登場は、多くのファンにとって喜ばしい瞬間でした。

さらに、短編や漫画でもその存在が描かれるなど、ベムラーは特撮の中で長く愛され続けています。

人気と評価

しかし、ベムラーは「ウルトラ怪獣総選挙」や「好きなウルトラマン怪獣ランキング」などの調査で低い順位が目立ちます。特に初代ウルトラマン怪獣としては、その人気は他のキャラクターに比べて芳しくない現状です。特撮界での新たなスターたちの登場が影響しているとも言われていますが、ベムラーは依然としてウルトラシリーズにおいて重要な存在です。

さまざまなエピソードやアレンジを通じて語り継がれているベムラーは、未来の特撮作品でもその姿を見ることができるかもしれません。

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