ベルガモ-ヴィッラ・ダルメ・トラム

ベルガモ-ヴィッラ・ダルメ・トラム

ベルガモとヴィッラ・ダルメを結ぶ新しいライトレール、T2号線は2026年に開通予定です。このプロジェクトは、地域の交通網の拡充を目的としており、既存のトラムラインと接続し、沿線の発展にも寄与することが期待されています。

歴史的背景

このライトレールの開発は2016年に始まりました。ベルガモ電気軌道や沿線自治体の関係者が集まり、基本的な構想を固めたのがきっかけです。その後、2018年にはベルガモ市と電気軌道会社が共同でプロジェクトの実現可能性について詳細に検討しました。この段階では、鉄道のルート設計や駅の位置、沿線の開発プランが重点的に議論されました。

工事は2024年から開始される予定で、2026年6月までに線路や車庫の設置が行われる見込みです。興味深いことに、新たに敷設される線路の多くは1966年まで運行されていたブレンバーナ渓谷線の廃線跡を再利用しています。これにより、地域の歴史を引き継ぐ形での新交通システムの実現が目指されています。

工事に伴い、線路沿いには自転車道の設置や植樹など、環境に配慮した沿線の整備も行われる予定です。また、このプロジェクトには、イタリアの公共事業・運輸省や関連自治体からの支援が確認されています。

路線概要

T2号線の全長は11.5キロメートルで、ベルガモ駅からサン・フェルモの電停までの1.5キロメートルは既存のベルガモ-アルビーノ・トラムの線路を共有します。この後、ブロンゼッティ電停からヴィッラ・ダルメ・カポリネア電停までの約10キロメートルは専用軌道として運行されます。設置される電停の数は17箇所で、一部を除き複線が採用されています。

駅間の移動時間は約30分と想定されており、利用者が快適に移動できるよう工夫されています。車庫はソリーゾレ地域のペトジーノ駅付近に設けられ、運行の安定性に寄与するでしょう。

車両の特徴

トラム開通に合わせて新たに導入される車両は、チェコのシュコダ・トランスポーテーションによる超低床電車「フォアシティ・クラシック」です。この車両は全長33メートルの5車体連接式で、両運転台を有し、車内にはエアコンが完備されています。定員は281名で、着席可能な座席は64名、加えて2名分の折り畳み座席も設置される予定です。

この車両には安全性を高めるため、シュコダが開発した衝突防止システムが初めて搭載されることが決定しました。また、設計時の最高速度は70キロメートルに設定されており、運航の効率化も視野に入れた設計となっています。期待される導入数は10両で、安定した運行が実現されるでしょう。

ベルガモ-ヴィッラ・ダルメ・トラムは、地域のアクセス向上だけでなく、環境にも優しい交通手段として広く利用されることが期待されています。

もう一度検索