ベルンハルト・ローデ

ベルンハルト・ローデの生涯と業績

ベルンハルト・ローデ（Bernhard Rode、1725年7月25日 - 1797年6月28日）は、ドイツ・プロイセンにおける著名な画家で、1783年から1797年にかけてプロイセン王立美術アカデミーの校長を務めた。

幼少期と初期の教育

ローデはベルリンの金細工師の家庭に生まれ、兄弟には版画家のハインリヒ・ローデと彫刻家のフィリップ・ローデがいる。彼は父親から陶芸や絵画の基本的な技術を教わった後、プロイセンの宮廷画家アントワーヌ・ペーヌの工房で4年間の修業を重ね、主に肖像画に専念した。これは、彼の後の作風に大きな影響を与えた。

旅行とさらなる学び

1748年、ローデは修行の旅に出ることを決意し、フランスに向かった。パリでは、著名な画家であるジャン・レストゥーやシャルル＝アンドレ・ヴァン・ローの工房で学びながら、歴史画にも強い関心を持つようになった。また、そこでジャン＝バティスト・デエとも知り合い、さまざまな影響を受けた。

イタリアへも旅し、ヴェネツィアやローマを訪ね、イタリアの巨匠たちの作品に触れることでより幅広い視野を持つことができた。1755年にドイツに戻ったローデは、父親の遺産によって比較的自由に作品を制作できる環境を手に入れた。特に1770年代には、中国の皇帝を描いた一連の架空の作品を制作し、話題を呼んだ。

ベルリンの文化的背景

ローデが活動していたベルリンは、啓蒙運動が盛んな時期であり、クリストフ・フリードリヒ・ニコライとカール・ヴィルヘルム・ラムラーが出版業を通じて文化に影響を与えていた。ゴットホルト・エフライム・レッシングやモーゼス・メンデルスゾーンなどの知識人もこの運動に関与しており、ローデ自身もその一翼を担っていた。

美術アカデミーの校長として

プロイセン王立美術アカデミーでは、1750年頃からル・シュールが校長を務めていたが、1783年に彼が死去したのを受けて、アカデミーの事務局長であるダニエル・ホドヴィエツキに推薦され、ローデは新たに校長に就任した。彼はアカデミーの改革に力を入れるも、フリードリヒ・ヴィルヘルム2世のもとで啓蒙主義が後退しているため、その取り組みは期待した成果を上げられなかった。

作品と評価

ローデの作品は多岐にわたるが、特に肖像画と歴史画において高く評価されている。彼の作品には力強い表現力があり、当時の人々の姿を鮮明に捉えている。彼の活動を通じて、プロイセンの美術界におけるロールモデルを提供し、次世代のアーティストに影響を与えた。

脚注

参考文献

• - Lee, Thomas H. C. China and Europe: images and influences in sixteenth to eighteenth centuries. University of Hong Kong Press, 1991.
• - Berlin Art Academy, "Friedrich der Große und der Feldscher um 1793–94, von Bernhard Rohde." Katalog der Akademieausstellung von 1795. Berlin, 1795.

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