ベレスチエ公

ベレスチエ公について

ベレスチエ公（ロシア語: князь берестейский、ベラルーシ語: князь берасцейскі）は、中世ルーシ時代に存在したベレスチエ公国の君主の称号です。「公」はクニャージという言葉の訳語であり、公国名はその中心都市であったベレスチエ（現在のブレスト）に由来します。

ベレスチエ公の一覧

以下は、歴史に名を残すベレスチエ公の一覧です。

ロスチスラフ・ムスチスラヴィチ - 在位：? - 1093年
ムスチスラフ・スヴャトポルコヴィチ - 在位：1093年 - 1097年
ヤロスラフ・ヤロポルコヴィチ - 在位：1099年頃 - 1102年
ヴャチェスラフ・ヤロポルコヴィチ - 在位：1102年 - 1104年
スヴャトポルク・ムスチスラヴィチ - 在位：1140年 - 1142年?
ウラジーミル・アンドレエヴィチ - 在位：1154年 - 1156年
ウラジーミル・ムスチスラヴィチ - 在位：? - 1173年
スヴャトスラフ・ムスチスラヴィチ - 在位：1173年頃
ヴァシリコ・ヤロポルチチ - 在位：1173 年頃 - 1182年以降

ベレスチエの変遷

12世紀後半以降、ベレスチエを巡る情勢は不安定になります。1179年と1182年にはポーランド大公カジミェシュ2世が、1210年にはマソフシェ公コンラトとクラクフ公レシェクが一時的にベレスチエを占領しました。

その後、ベレスチエはガーリチ・ヴォルィーニ公国、リトアニア大公国など、周辺勢力の係争地となり、その支配は幾度となく変遷します。最終的には1413年、リトアニア大公国のTrakų vaivadija（トラカイ県）の一部として組み込まれました。

ベレスチエ公国は、その短い歴史の中で、周辺大国の影響を受けながらも、独自の文化を育み、東ヨーロッパ史の一つの重要な地点として存在しました。

参考資料

Берестейское княжество // Все монархии мира

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