ベレッタ GLX160

ベレッタGLX160について

ベレッタGLX160は、2000年代にイタリアのベレッタ社が開発した、単発式の40mmアンダーマウントグレネードランチャーです。このグレネードランチャーは、同社のARX160アサルトライフルなどと併せて開発されました。特に、イタリア軍の「将来歩兵」計画の一環として位置づけられ、近代的な戦闘のニーズに対応するために設計されています。

歴史的背景

2013年2月、アルゼンチン軍はARX160アサルトライフルとGLX160グレネードランチャーの評価を行いました。この初の導入により、特殊部隊による評価が実施され、実際の戦場での使用可能性が検証されました。以降、さまざまな国でも採用されるようになり、特に特殊部隊において実戦での利用が見込まれています。

特徴と設計

GLX160は、さまざまな小銃に取り付けることができるアンダーマウント設計が特徴です。具体的には、ARX160アサルトライフルやベレッタARX-200バトルライフルのハンドガード下部に装着でき、さらにAR70/90やM16などの旧型銃にも適合します。これにより、旧式の装備を現代の戦闘環境に適応させることが可能となります。

また、GLX160は後付けのピストルグリップや伸縮式ストックを取り付けることで、スタンドアローン型の肩撃ち式グレネードランチャーに変更することもできます。装着した小銃から射撃する際には、M203と同様にトリガーが小銃の弾倉の前に位置するため、射撃時には誤って弾倉を握ってしまうことがないように注意が必要です。

機構的には、弾薬を装填するためのスライドバレルと発射機構が分離されています。スライド式のバレルは、バレルカバー後部のロックボタンを押すことで前方に進めることができ、バレルを回してロックを解除した後、後部から弾薬を装填できます。この設計により、弾薬交換が迅速に行えるようになっています。

また、バレル側のレール内にあるロックを解除することで、バレルを完全にレールから分離することが可能です。これにより、より長さのある弾薬にも対応することができます。さらに、距離計目盛り付きの取り外し可能な照準器も装備されており、射撃精度の向上に寄与しています。

派生型と利用状況

GLX160の派生型として、短銃身版のGLX160A1も存在します。このモデルは、日本の防衛省が20式5.56mm小銃の採用を発表した際に展示されましたが、2022年時点での正式な採用状況については不明です。

ベレッタGLX160は、アルバニアやカザフスタン、イタリア、日本など多くの国で使用されています。特にイタリアでは、2007年から2012年にかけて多くのユニットが導入され、陸上自衛隊でも一時展示されたものの、正式な採用には至っていないようです。また、メキシコやパラグアイの反薬物犯罪局、タイの軍隊、トルクメニスタン軍でも導入が確認されています。これらの国々では、特に特殊部隊による実戦での運用が期待されています。

結論

まとめると、ベレッタGLX160は、さまざまな小銃に取り付け可能な柔軟性を持つグレネードランチャーであり、現代戦において重要な役割を果たしています。その特異な設計と豊富な機能は、今後の戦闘環境においてさらに利用が進むことでしょう。

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