ベンガルの槍騎兵

ベンガルの槍騎兵

1935年に公開されたアメリカ映画『ベンガルの槍騎兵』（原題：The Lives of a Bengal Lancer）は、ヘンリー・ハサウェイ監督による作品です。英領インドを舞台に、誇り高き男たちの生き様を描いた冒険活劇として、公開当時大きな話題を呼びました。

あらすじ

物語は、英領インドを舞台に展開されます。ストーン大佐が率いる部隊は、現地の有力者であるモハメッド・カーンが支配する地域と対峙していました。そこに、ストーン大佐の息子が少尉として赴任してきます。しかし、冷徹なストーン大佐は息子を特別扱いせず、一人の部下として厳しく接するため、息子は不満を募らせます。

一方、カーンは軍備の拡充を企て、ストーン大佐率いる部隊との対立を深めていきます。ある時、ストーン少尉はカーンの策略によって誘拐されてしまいます。しかし、ストーン大佐は軍を動かそうとしません。その態度に反発したマクレガー大尉は、かねてから大佐に反発心を抱いていましたが、大佐の冷静な判断が、実は純粋な使命感から来ていることに気づき、独断で救出作戦を開始します。

マクレガー大尉は、フォーサイス中尉と共に現地人に変装し、カーンの陣地へ潜入します。しかし、二人の身元はすぐに露見し、激しい拷問を受けることになります。それでもマクレガー大尉は屈することなく、カーンの武器庫破壊を計画します。その頃、父親であるストーン大佐は、ついに部隊を進撃させます。マクレガー大尉とフォーサイス中尉による武器庫の破壊とほぼ同時に、ストーン大佐の部隊がカーンの陣地へ攻め込みます。

激戦の末、マクレガー大尉は戦死してしまいますが、逃亡を図ったカーンはストーン少尉によって刺殺され、カーンの部隊は降伏します。マクレガー大尉、フォーサイス中尉、そしてストーン少尉は、その勇敢な行動を称えられ、共に顕彰されることとなりました。

キャスト

マクレガー大尉: ゲイリー・クーパー（吹替：羽佐間道夫）
フォーサイス中尉: フランチョット・トーン
ストーン少尉: リチャード・クロムウェル
ストーン大佐: サー・ガイ・スタンディング
* モハメッド・カーン: ダグラス・ダンブリル

『ベンガルの槍騎兵』は、父と子の葛藤、熱い友情、そして祖国への忠誠といった普遍的なテーマを、壮大なスケールで描いた作品です。手に汗握るアクションシーンと、登場人物たちの人間ドラマが、観る者の心を捉えて離しません。

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