ベンジャミン・リンカーン

ベンジャミン・リンカーンの生涯

ベンジャミン・リンカーン（1733年1月24日 - 1810年5月9日）は、アメリカ独立戦争中に重要な役割を果たした大陸軍の少将です。彼は数々の戦場で指揮を執り、特に大きな戦闘での功績がありますが、逆境に見舞われたこともあります。彼はサウスカロライナのチャールストンでイギリス軍に包囲され、1780年に降伏したことで、独立戦争における大陸軍最大の敗北を体験しました。さらに1781年には、逆にバージニアでの決定的な勝利に寄与し、降伏したイギリス軍指揮官から軍刀を受け取る栄誉を得ました。

生い立ち

リンカーンはマサチューセッツ州ヒンガムで、ベンジャミン・リンカーン大佐とエリザベス・サッチャーの子として生まれました。彼の家系はヒンガムの初期の入植者に由来し、少年時代を農場で過ごしました。教育には恵まれたとは言えず、後にハーバード大学で学び修士号を取得しました。1756年にメアリー・クッシングと結婚し、11人の子供に恵まれました。若い頃から公務に従事し、21歳で警官となり、後に軍に入隊します。この経歴が後の戦争での指揮に大いに役立つこととなりました。

アメリカ独立戦争への道

1776年には准将に昇格し、軍の指揮を任されます。ボストン近辺の部隊を率いて戦場を回り、ワシントン将軍の下で戦っています。特にホワイトプレインズの戦いでは中心的な役割を果たし、サラトガの戦いにも参加しましたが、負傷を経験し、その影響で人生を通じて片足に障害を抱えることになります。

1778年からは南部方面軍の指揮官に任命され、サウスカロライナに向かいますが、チャールストンで困難な状況に陥りました。1780年5月12日、ついにイギリス軍へ降伏し、自身初の大きな敗北を喫します。

軍刀を受け取った降伏

リンカーンは捕虜交換によって解放予定となり、その後すぐにワシントンの主力部隊に復帰します。1781年10月19日、ヨークタウンでのイギリス軍の降伏イベントでは、コーンウォリス卿の軍刀を受け取ることになりました。この時、コーンウォリス卿が自身の降伏を拒否したため、副官のチャールズ・オハラが代わりに降伏の儀式を行い、リンカーンが軍刀を受けるという形になました。

独立戦争後の活動

独立戦争後、リンカーンは政治の場で活躍し、1787年には州議会の一員としてアメリカ合衆国憲法の批准に立ち会います。この時、シェイズの反乱という農民の反乱を鎮圧し、様々な公的地位を歴任しました。彼の生涯は多岐にわたる功績に彩られ、1810年5月9日、故郷ヒンガムで生涯を閉じました。

栄誉

リンカーンの名はアメリカの地名としても残されています。ジョージア州やケンタッキー州のリンカーン郡、ノースカロライナ州およびテネシー州の同名の郡、さらにはバーモント州のリンカーン市など、彼が残した足跡は多くの場所に今も息づいています。

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