ベン・ゴードン

ベンジャミン・ゴードン (Benjamin Gordon)

ベンジャミン・ゴードンは、1983年4月4日にロンドンで誕生し、後にニューヨーク州マウントバーノンで育ったバスケットボール選手です。身長191cm、体重91kgの彼は、主にガードポジションでプレーし、NBAではシカゴ・ブルズをはじめとしたチームで活躍しました。

生い立ちと大学時代

ゴードンはジャマイカ人の両親から生まれ、幼少期からバスケットボールに親しむ環境で育ちました。彼の大学時代はコネチカット大学で過ごし、エメカ・オカフォーなどの有力選手とともに一流のチームでプレーしました。2004年のNCAAトーナメントでは、チームを優勝に導き、ファイナル4のオールトーナメントチームにも選出されるなど、その実力を証明しました。

NBAキャリアの始まり

大学を卒業した後、ゴードンは2004年のNBAドラフトにアーリーエントリーを果たし、シカゴ・ブルズから1巡目3位指名を受けてプロ入りしました。この指名は、マイケル・ジョーダンが20年前にブルズから同じく3位指名を受けたことを想起させ、彼にとって特別な意味を持ちました。ルーキーシーズンの2004-05年には、全82試合に出場し、平均15.1得点、2.6リバウンド、1.9アシストを記録。優れたパフォーマンスが評価され、新人選手として初めてシックスマン賞を受賞し、オールルーキー1stチームにも選出されました。

ゴードンの成長

ゴードンはNBAでの2年目以降、ブルズのエースとして注目されました。2005-06シーズンでは、80試合中47試合で先発出場し、成績も向上。さらに2006-07シーズンには平均得点が20点を超え、スターターとしての地位を確立しました。特に、2008-09シーズンのプレーオフでは、ブルズとセルティックスの激闘で平均24.3得点を記録しました。このシーズン、ブルズは試合を第7戦までもつれ込ませ、その中でゴードンの活躍が際立ちましたが、一方でFGパーセンテージの低さが評価の分かれ目となりました。

移籍と後半生

シーズンオフにゴードンはデトロイト・ピストンズに移籍しましたが、その後も移籍が続きました。シャーロット・ボブキャッツ、オーランド・マジックを経て、2015年にはゴールデンステート・ウォリアーズとも契約しましたが、シーズンを待たずして解雇され、その後は無所属状態が続きました。2017年にはDリーグのテキサス・レジェンズと契約し、再起を図りました。

プレースタイル

ゴードンの特筆すべき点は、高い得点能力です。1対1の局面における運動能力に自信を持つ彼は、積極的なドライブインやアウトサイドシュートの技術を兼ね備え、リーグ屈指のクラッチ・シューターとして活躍しました。特に第4クォーターに強い存在感を示し、しばしば試合中に二桁得点を叩き出してチームを助けました。彼のアウトサイドシュート能力は非常に高く、2006年の試合では9本の3Pシュートをすべて成功させるパフォーマンスも見せました。ただし、ディフェンスには弱みがあり、主にシックスマンとして起用されることが多くなりました。

エピソード

ゴードンはニューヨーク・ニックスの本拠地マディソン・スクエア・ガーデンでもしばしば活躍し、そのため「マディソン・スクエア・ゴードン」と呼ばれることもあります。また、彼のプレースタイルがジョーダンを思わせるため、「Ben Jordan」と呼ばれることもありました。その活躍と独特のスタイルが多くのファンに支持され、NBAの歴史の中でも一際印象深い選手となりました。

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