ベン・ネヴィス蒸溜所

ベン・ネヴィス蒸溜所：スコットランド、ベン・ネビス山の麓で育まれる個性的なウイスキー

ベン・ネヴィス蒸溜所は、スコットランドのウエストハイランド地方、イギリス最高峰のベン・ネビス山の麓に位置する蒸溜所です。1825年にジョン・マクドナルドによって設立され、豊かな自然と歴史に育まれた個性的なウイスキーを製造しています。

特徴

立地: スコットランド、フォート・ウィリアム近郊のロッキー・ブリッジに位置し、ベン・ネビス山の美しい景色を望むことができます。
水: コイレ・レイスやコイレ・ナ・システを源流とするオルト・ナ・ヴーリン川の水を使用。ウイスキー造りに欠かせない清らかな水が、独特の風味を育んでいます。
ウイスキー: ベン・ネヴィス10年、ベン・ネヴィス21年などのシングルモルトウイスキーが主力商品。10年熟成を中心とした、バランスの取れた味わいが特徴です。また、カスクフィニッシュや限定版、独立瓶詰業者によるリリースも存在し、多様なフレーバーを楽しむことができます。

歴史

創業者ジョン・マクドナルドは、その長身から「ロングジョン」の愛称で親しまれました。彼の死後、蒸溜所は息子のドナルド・マクドナルドに引き継がれ、1878年には近隣にネヴィス蒸溜所が設立されました。20世紀初頭には2つの蒸溜所が統合され、生産規模を拡大しました。

1955年、ジョセフ・ホブスが蒸溜所を買収。連続式蒸留の実験を導入し、モルトウイスキーとグレーンウイスキーを同時に生産する先進的な試みを行いました。しかし、その後生産を停止。1981年にウィットブレッド傘下の「ロングジョン」が蒸溜所を買収し、1984年に生産を再開しましたが、1986年に再び停止するなど、1980年代は苦難の時代でした。

1989年、日本のニッカウヰスキー（現在のアサヒグループホールディングス）がベン・ネヴィス蒸溜所を取得。安定した経営基盤のもと、品質向上に力が入れられました。1991年にはビジターセンターとカフェがオープンし、観光客も気軽に立ち寄れるようになりました。

現在

ベン・ネヴィス蒸溜所は、ニッカウヰスキーの伝統と技術を受け継ぎながら、個性的なシングルモルトウイスキーを造り続けています。ベン・ネビス山の自然の恵みと、職人たちの情熱が込められたウイスキーは、世界中のウイスキーファンを魅了しています。

関連情報

ロングジョン: ベン・ネヴィス蒸溜所の創業者、ジョン・マクドナルドの愛称に由来するブレンデッドスコッチウイスキー。現在はペルノ・リカールの傘下で、サントリーが輸入販売を行っています。

外部リンク

ベン・ネヴィス - アサヒビール
Ben Nevis Distillery Official Site
The Ben Nevis Distillery
Whisky Story: Ben Nevis Distillery

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