ベン・ポルトリッジ

ベン・ポルトリッジ

ベン・ポルトリッジ（Ben Paltridge）は、1992年9月21日にタイで生まれたラグビーユニオンの選手です。母親がタイ人であり、タイで生を受けた後、幼少期からニュージーランドへと移り住み、その地で成長しました。彼のラグビーキャリアは、8歳という比較的早い年齢でスタートしました。豊かな自然とラグビー文化が根付くニュージーランドの地で、彼はこのスポーツの基礎を築いていきました。

ニュージーランドでのキャリア

ニュージーランド国内では、学業とラグビーの両立に励みました。名門として知られるオークランド大学に進学し、高等教育を受けながらラグビーを続けました。大学在学中や卒業後には、ニュージーランドの国内最高峰レベルの州代表選手権であるNPC（National Provincial Championship）に、ノースハーバーの代表選手として選出され、プレーしました。このカテゴリーでプレーすることで、より高いレベルでの経験を積み、選手としての実力を磨きました。

日本での挑戦

2015年、ベン・ポルトリッジは新たな挑戦の場を日本に求め、来日しました。彼が最初に所属したのは、当時日本のラグビー地域リーグの一つであるトップイーストリーグに参戦していた栗田工業ウォーターガッシュです。このチームはその後、ジャパンラグビーリーグワンに所属し、クリタウォーターガッシュ昭島とチーム名を改称しています。日本でのプロ選手としての第一歩をこのチームで踏み出したのです。

彼の日本での公式戦デビューは、2015年9月12日に行われたトップイーストリーグDiv.1の2015-2016シーズン開幕節、釜石シーウェイブスとの対戦でした。この記念すべき試合に先発メンバーとして名を連ね、日本のラグビーファンにそのプレーを披露しました。栗田工業での数年間、チームの中心選手として貢献しました。

7人制日本代表候補合宿への参加

日本での活躍が認められ、2018年には日本ラグビーフットボール協会が実施する7人制日本代表の候補合宿に招集されました。これは、15人制とは異なるスキルや戦術が求められる7人制ラグビーにおいて、彼のスピードやフィットネス、判断力などが評価されたことを意味します。惜しくも最終的なメンバーには選ばれませんでしたが、ナショナルチームの一員となる可能性を示しました。

三菱重工相模原ダイナボアーズへ移籍、そして退団

2020年、ベン・ポルトリッジは所属チームを移籍し、三菱重工相模原ダイナボアーズに加入しました。当時のトップチャレンジリーグ、そしてその後のリーグワンへと移行したこのチームでも、彼は重要な戦力としてプレーを続けました。激しいコンタクトプレーやチームへの献身的な貢献を通じて、チームの勝利に貢献しました。

三菱重工相模原ダイナボアーズでのキャリアを経て、2025年5月をもって同チームを退団することが発表されました。日本での約10年間に及ぶプレー生活に一つの区切りをつけました。

タイにルーツを持ち、ニュージーランドで育成され、日本でプロ選手として長く活躍したベン・ポルトリッジは、国際的なバックグラウンドを持つラグビープレイヤーの一人として、日本のラグビー界に貢献したと言えるでしょう。彼の今後の動向が注目されます。

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