ペツォッタイト

ペツォッタイトとは

ペツォッタイト（pezzottaite）は、2002年にマダガスカルにて発見され、2003年に新しい鉱物として認定された珍しい鉱物です。この鉱物の名称は、鉱物鑑定を行ったフェデリコ・ペツォッタに由来しています。初めて発見された当初は、緑柱石の一種とみなされており、ラズベリル（raspberyl）という名称でも知られていました。

成分

ペツォッタイトの化学組成は Cs(Be2Li)Al2Si6O18 であり、緑柱石の変種として位置づけられています。この鉱物は比較的多くのセシウムを含んでいる珍しい例の一つで、セシウムを多く含む他の鉱物としてポルックス石が挙げられます。これにより、ペツォッタイトはその特異な特性を有するとともに、地質学的にも興味深い存在となっています。

産出地

主な産地はマダガスカルですが、他にもアフガニスタンやミャンマーなどの地域でも採掘されます。これらの地域でのペツォッタイトの産出は、限られた条件下でしか見られず、その希少性を一層高めています。

性質・特徴

ペツォッタイトのモース硬度は8と高く、比重は3.1です。この鉱物の特徴的な桃色は、マンガンイオンによって付与された色合いによるもので、これが宝石としての魅力を増しています。ただし、比較的多くのインクルージョン（内包物）を含むため、洋服に使えるほど澄んだ状態のものは稀です。また、チューブインクルージョンを含むペツォッタイトの中には、シャトヤンシー（光の反射によって現れる特殊な光の現象）を示すものも存在します。ペグマタイトから採掘されるため、その生成環境も興味深い点となっています。

用途

ペツォッタイトは、その硬度と希少性が高いため、透明度のある美しい石はカットされて宝石として利用されます。ただし、工業用としては十分な量が採取されていないため、特に目立った利用法はありません。

関連項目

ペツォッタイトは鉱物としてケイ酸塩鉱物の一部であり、様々な鉱物や宝石と関連しています。興味がある方は、鉱物の一覧や宝石の一覧をご覧ください。情報源としては、B.M. Laursらによる2003年の研究が参考になります。この研究では、マダガスカルのアンバトビタ地域でのペツォッタイトについて詳述されています。

• - Pezzottaite (mindat.org)
• - Pezzottaite Mineral Data (webmineral.com)

以上がペツォッタイトの基本情報とその特徴です。

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