ペドロ・デ・アンプディア

ペドロ・デ・アンプディアの生涯と軍歴

ペドロ・デ・アンプディアは、1803年にキューバで生まれ、その後メキシコで軍人としてのキャリアを築いた。彼の軍歴はスペイン軍で始まり、メキシコ独立戦争を経て1830年代にメキシコへ移住。特にアラモの戦い（1836年）やサンジャシントの戦いでの彼の活躍は歴史に刻まれている。

アラモの戦いとその後の活躍

アンプディアはアラモの戦いにおいてメキシコ軍の砲兵として参加し、戦闘の激しさを目の当たりにした。その後、テキサスにおける国境紛争の際、アンプディアは一度も敗北を喫することがなく、対峙したテキサス軍からも一定の尊敬を受けていた。彼の指揮する部隊は、高い戦闘能力と戦術的な判断力が評価されていた。

メキシコ北部軍の最高司令官

1846年には、メキシコ北部軍の最高司令官に任命されるが、その任務中に地元ゲリラのリーダーを公開処刑したために職を失うことになる。彼はコンサバドールとして知られる保守派に所属していたが、同時期のリベラル派将軍マリアノ・アリスタとは意見が対立していた。アリスタの戦術を容認できないとして彼に対する批判を続け、後にアリスタの指揮による敗北も厳しく非難した。

モンテレイでの防衛と撤退

モンテレイの戦いでは、アンプディアは再び最高司令官として任務を命じられる。彼はサルティヨまで撤退するよう命じられていたが、モンテレイでアメリカ軍に迎え撃つことを選択。防備を強化したものの、国境を有利に防衛することはできず、結果的に休戦を求めることになる。この休戦により、アンプディアの部隊は武器を放棄せずに撤退が許可されたが、アメリカ軍の攻勢を防ぎきれなかった。

戦後のキャリアと功績

その後、サルティヨの防衛に失敗し、再びサンタ・アナから解任された彼だが、1847年のブエナ・ビスタの戦いではメキシコ軍の砲兵の一部を指揮することになった。戦争の残りの期間、アンプディアは管理業務に専念する状況となったが、彼の名声は「テイラーを破ることのできた唯一の男」としてメキシコの歴史に刻まれている。

増すリベラリズムと晩年

戦後、アンプディアの思想は徐々にリベラルな方針にシフトし、メキシコ皇帝マクシミリアンとの対立の中でベニート・フアレスの政府を支持した。彼はリベラル派の東部軍の指揮官として勇気と技術を駆使し、重傷を負いながらも戦争を乗り越えた。1868年、彼はおそらく戦傷が原因で亡くなり、その遺体はパンテオン・デ・サン・フェルナンドに埋葬された。彼の生涯は、メキシコ歴史の中で多くの教訓を残し、今なお語り継がれている。

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