ペリリュー神社

ペリリュー神社とは

ペリリュー神社は、パラオ諸島のペリリュー島に建てられた神社です。その歴史は、戦前の1934年にまで遡ります。

歴史

戦前の南興神社

1934年、ペリリュー島には南興神社（なんこうじんじゃ）という神社が建立されました。この神社は、天照大神（あまてらすおおみかみ）を祭神としており、現地の日本人住民は、島の繁栄を祈願していました。

ペリリューの戦いと慰霊碑

しかし、1944年、ペリリュー島は、日米両軍による激戦地となります（ペリリューの戦い）。

戦後、1953年から2003年までの間に、約7600柱もの遺骨が収集されました。日本の遺族会などの団体によって慰霊碑が建立され、特に1970年には、当時の佐藤栄作首相とペリリュー島の酋長との間で、慰霊碑の建設とその後の供養に関する覚書が交わされました。日本政府からは1万ドルが交付され、1972年には、島の墓苑に慰霊塔「みたま」（納骨堂併設）が建設されました。

神社再建

1982年、清流社が組織した青年神職南洋群島慰霊巡拝団の滑川裕二氏が遺骨50柱を収集するとともに、日本から運搬した材料を使って、ペリリュー神社が再建されました。この際、ペリリュー島で戦死した一万余名の英霊が祀られました。

神社の再建は、日本からの慰霊団や観光客を呼び込み、外貨獲得にも貢献しています。

地元住民との関係

神社の再建を巡っては、清流社と地元住民の間で、

Japanese type of templeの建設
納骨堂の建設
* 宿泊施設の建設

に関する契約が交わされました。しかし、実際には「temple」ではなく「shrine」が建設され、納骨堂や宿泊施設は未だ建設されていません。

また、ペリリュー島戦没者遺族団体によると、この神社は1982年の建設後、1995年までに少なくとも2回、現地の住民によって破壊されています。1997年2月には銃撃を受けた痕跡も確認されていますが、清流社側が修復を繰り返しています。

1972年建設の慰霊施設「みたま」は、現地住民によって今も手厚く管理されています。

遺骨を巡る問題

ペリリュー島戦没者遺族団体は、神社が建立された際に青年神職南洋群島慰霊巡拝団が収集した50柱の遺骨を、慰霊塔「みたま」に納骨したいと清流社に対して返還を要求しています。

まとめ

ペリリュー神社は、戦没者の慰霊と平和への祈りを捧げる場であると同時に、その再建を巡っては、地元住民との関係や遺骨の扱いなど、様々な問題を抱えています。神社を訪れる際には、これらの歴史的背景や現状を理解することが重要です。

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