ペンシルパズル

ペンシルパズルとは

ペンシルパズルとは、問題が図示された紙に鉛筆で解答を書き込んでいく形式のパズルの総称です。リトゥンパズルとも呼ばれます。迷路、虫食い算、クロスワードパズル、数独などが代表的な例として挙げられます。

現在では、多くのパズル専門雑誌が存在し、特定の種類のパズルに特化した雑誌も少なくありません。パズルの形式は常に新しいものが考案されており、その名称は出版社によって異なる場合があります。

なお、「ペンシルパズル」は株式会社ニコリの登録商標であり、同社では「ペンパ」という略称も使用されています。

ペンシルパズルの種類

ペンシルパズルには非常に多くの種類が存在します。以下に主なものを分類して紹介します。

単語が主体となるもの

スケルトン
アロークロス
ナンバークロスワードパズル（ナンクロ）
漢字パズル

数字・記号が主体となるもの

数独（ナンバープレース）
カックロ（加算クロス）
サムクロス
お絵かきロジック、イラストロジック、ののぐらむ、ピクチャークロスワード(ピクロス)
ぬり絵パズル（モザイクアート）

その他のペンシルパズル

迷路
クロスワードパズル
虫食い算
覆面算
間違い探し
シークワーズ
推理パズル、ロジックパズル
ぬりかべ
サムライン
スリザーリンク
点つなぎ
四角に切れ
クロスナンバー（マックロ）
ナンスケ（ナンバースケルトン）
へやわけ
ましゅ
フィルオミノ
美術館
ひとりにしてくれ
ナンバーリンク
ウォールロジック
ビルディングパズル
バトルシップ
何種類
ABCプレース
ボンバーパズル
賢くなるパズル

ペンシルパズルの作者

ペンシルパズルの作者は、プロ、セミプロ、アマチュアに分かれます。

プロのパズル作家は、パズルの作成のみで生計を立てている人は少ないのが現状です。多くは1980年代のクロスワード誌創刊以前から、新聞や雑誌でクロスワードパズルを発表してきた人たちです。複数の雑誌で問題を提供することも珍しくありません。個人で活動する作家のほか、ニコリ編集部や菫工房のような制作集団も存在します。

アマチュア作家は、雑誌の投稿コーナーで作品を発表することが多く、主婦や学生など、時間を取りやすい人が多いようです。パズル通信ニコリのように、読者からの投稿が誌面の大部分を占める雑誌もあります。

セミプロの多くは、投稿コーナーの常連を経て作家デビューに至ります。プロとは異なり、特定の雑誌でのみ出題する傾向が強く、数独やお絵かきロジックのような特定のパズルのスペシャリストも存在します。

パズルの権利

過去には、お絵かきロジックの原作者を巡って裁判になった事例がありますが、判決前に双方が和解したため、司法判断は下されていません。現在では、新しいペンシルパズルの考案者に権利は発生しないと考えられています。しかし、個々の問題には著作権が発生すると考えられており、二重投稿の禁止などの対策が講じられています。

パズル雑誌

ペンシルパズルの専門雑誌は「パズル誌」と呼ばれ、様々な種類のものが発行されています。日本で最初に創刊されたパズル誌は「パズル通信ニコリ」で、1980年に創刊されました。

1980年代前半には、「クロスワードハウス」「パズラー」「クロスワードファン」「クロスワードキング」といったクロスワードパズルを中心とした雑誌が創刊されました。

1990年代以降は、特定のパズルに特化した雑誌が増加しました。これらの雑誌は、既存のパズル誌を発行する会社が増刊する形で始まることが多く、ナンクロ、お絵かきロジック、数独といった人気の高いパズルに特化した雑誌が多く見られます。

ペンシルパズルの分類

ペンシルパズルの分類方法は確立されていませんが、一般的に以下の方法が用いられています。

作られた時期: 1980年代のパズル誌創刊以前から存在したパズル（クロスワードパズル、虫食い算など）と、パズル誌内で考案・紹介されたパズル（数独、カックロ、スリザーリンクなど）に分ける方法。
文系・理系: 文字や言葉を使うもの（文系）と、数字や記号を使うもの（理系）に分ける方法。迷路のようにどちらにも該当しないものも存在します。

ニコリでは、2008年に出版された「パズルBOX9」で、51種類のパズルを以下の6つに分類しています。

線のパズル：スリザーリンク、ナンバーリンク、ウォールロジックなど
黒マスのパズル：ぬりかべ、へやわけなど
絵が出るパズル：お絵かきロジックなど
言葉のパズル：クロスワードパズル、スケルトンなど
数字のパズル：虫食い算、数独など
いろいろなパズル：迷路など