ペーパーオーナーゲーム

ペーパーオーナーゲーム（POG）とは？

ペーパーオーナーゲーム（Paper Owner Game、略してPOG）は、参加者が仮想の馬主となり、選択した競走馬の成績をポイントに換算して競い合うゲームです。実際の馬を所有するわけではなく、あくまで書類上の馬主として競馬を楽しむことから「ペーパーオーナー」と呼ばれます。

POGの魅力

POGは、競馬ファンがより深く競馬に関わるためのエンターテイメントとして楽しまれています。実際の馬主のような気分を味わいながら、戦略的な馬選びやレース展開の予想を楽しむことができます。特に、競馬好きが集まる職場や学校などのコミュニティで盛り上がりを見せることが多いです。

POGの歴史

POGのルーツは、1960〜1970年代のアメリカで生まれたファンタジーフットボールやファンタジーベースボールに遡ると言われています。競馬版ファンタジースポーツとして、一部の競馬関係者の間で楽しまれていたものが、1995年頃から競馬ライターの須田鷹雄氏らによってルールが整備され、一般に広まりました。

POGのルール

POGの基本的なルールは以下の通りです。

1. 参加者数: 5〜20人程度が一般的です。
2. 競走馬の選択: 参加者は、それぞれ所有したい競走馬を選択します（通常10頭）。
3. ポイント計算: 所有馬の成績に応じてポイントを獲得します。ポイントは、レースのグレードや着順に応じて独自に設定されることが多いですが、獲得賞金をそのままポイントとして利用する方法もあります。
4. 集計期間: 中央競馬を対象とする場合、2歳馬の新馬戦開始から翌年の日本ダービー終了までが一般的です。ただし、参加者間の取り決めによって期間は変動します。
5. 競走馬の選択方法: ドラフト制が一般的です。他の参加者が選択した競走馬は、下位の指名順では選択できません。指名が重複した場合は、くじ引きやウェーバー方式で決定します。

POGの戦略

POGで勝利するためには、馬の能力を見抜く相馬眼はもちろん、ドラフト戦略も重要になります。

早熟性の高い馬: ゲーム期間が日本ダービーまで、または3歳終了時までと短いため、古馬になってから活躍する馬よりも、早い時期から活躍できる馬を選ぶのが有利です。
出走回数が多い厩舎: レースに積極的に出走させるタイプの厩舎に所属する馬を選ぶのも有効です。
情報収集: 競馬雑誌や専門サイトなどで情報を収集し、有力な2歳馬をチェックしましょう。

大規模なPOG

競馬専門誌などの企業が主催する大規模なPOGも存在します。これらのPOGでは、他の参加者と指名馬が重複することが可能です。

また、地方競馬やJRAもPOGに類似した企画を実施しています。

ホッカイドウ競馬の「サポーターズクラブ」
南関東公営競馬の「SPAT4プレミアムポイント すぱっと!POG!」
JRAの「さんまのマイホースクラブ」（過去に開催）
JRA-VANによるペーパーオーナーゲーム（現在開催）

POG関連情報

毎年春から夏にかけて、多くの競馬雑誌でPOG特集が組まれます。また、POGのための情報が掲載されたタブロイド紙や書籍も多数出版されています。

POG関連書籍の例

POGの達人
最強のPOG青本
丸ごとPOG
競馬王のPOG本
ザッツPOG（東スポ特別号）

POGの成績集計ツール

仲間内でPOGを行う場合、成績集計は幹事の担当となりますが、手作業で集計するのは大変です。インターネット上には、POG参加者の指名馬を登録すると自動的に獲得賞金を計算し、順位付けも行ってくれるツールがいくつか存在します。有料のツールもありますが、無料のツールでも十分な機能を提供しているものがあります。

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