ペーパーボーイ

ペーパーボーイ：80年代を代表するアーケードゲーム

『ペーパーボーイ』(PAPERBOY) は、1985年にアタリから発売されたアーケードゲームです。プレイヤーは自転車に乗った新聞配達少年となり、決められたルートを走り抜け、契約先の家の玄関先やポストに新聞を届けるという、シンプルながらも奥深いゲーム性を持っています。

ゲームシステムと特徴

ゲームの目的は、1週間分の新聞配達を無事に成功させることです。プレイヤーは自転車を操作し、ボタンを押すことで新聞を投げて配達を行います。新聞を正確に届けることができればスコアを獲得できますが、失敗したり、契約者の家の窓ガラスを割ってしまうと、その家との契約が解除されてしまいます。ただし、契約していない家の窓ガラスを割ってもペナルティはなく、むしろクラッシュボーナスとしてスコアが加算されるという、ユニークなシステムが採用されています。

道中には様々な障害物や敵キャラクターが出現し、それらに接触するとミスとなり、ゲームオーバーとなる可能性があります。敵キャラクターは新聞を投げて攻撃できます。新聞を使い果たした場合には、道中に落ちている新聞を拾って補充する必要があります。また、各ステージの最後はボーナスステージとなっており、ここで高得点を狙うことができます。

さらに、ゲームの難易度を高める要素として、日曜日の新聞は通常よりも厚くて重く、投げるスピードが遅いという仕様になっています。また、クラッシュボーナスには上限があり、65,536点に達すると0点にリセットされるという、緊張感あふれるシステムが組み込まれています。

バグと移植版

『ペーパーボーイ』には、トレーニングステージで特定の操作を行うと、数億点という異常な高スコアを獲得できるバグが存在したことが知られています。

アーケード版以外にも、ファミリーコンピュータ版とメガドライブ版がリリースされています。これらの移植版は、それぞれゲーム誌で高い評価を得ており、『ファミコン通信』のクロスレビューでは両機種とも23点という高得点を獲得しています。また、『メガドライブFAN』の読者投票では20.90点という高い評価を得ています。メガドライブ版に関しては、ゲーム誌において「一風変わった設定」と評されるなど、その独特なゲーム性が評価されています。

カメオ出演

『ペーパーボーイ』の主人公と敵キャラクターは、ディズニー映画『シュガー・ラッシュ』（2012年）とアメリカ映画『ピクセル』（2015年）にカメオ出演を果たしています。これは、ゲーム史に名を残す作品としての『ペーパーボーイ』の地位を象徴する出来事と言えるでしょう。

開発スタッフ

このゲームの成功には、多くの開発スタッフの貢献が不可欠でした。プログラマーのジョン・サルウィッツ氏、アーティストのデイヴ・ラルストン氏、そしてハードウェア・デザイナー、プロジェクト・コーディネーター、テクニシャン、サウンド・デザイナー、メカニカル・エンジニア、アニメーターなど、多様な専門分野のスタッフがチームを組んで制作に当たりました。それぞれの才能と努力が融合することで、『ペーパーボーイ』という傑作が誕生したのです。

まとめ

『ペーパーボーイ』は、その独特なゲーム性と高い完成度により、アーケードゲーム史に名を残す作品となりました。シンプルなルールの中に奥深さがあり、中毒性も高く、多くの人に愛されるゲームと言えるでしょう。 現在でも、その独特の世界観とゲーム性は多くのプレイヤーを魅了し続けています。

もう一度検索