ホセア・サウマキ

ホセア・サウマキ

ホセア・サウマキ（Hosea Saumaki）は、1992年5月10日に南太平洋の島国トンガで生まれたプロラグビーユニオン選手です。身長187cm、体重100kgという恵まれた体格を持ち、主にウィング（WTB）やフルバック（FB）といったバックスリーのポジションでプレーします。相手ディフェンスを突破する力強いランとスピードを兼ね備えた選手として知られています。

キャリアの歩み

ホセア選手のラグビーキャリアは母国トンガで始まり、トゥポウカレッジで才能を磨きました。その後、日本の大東文化大学への留学を選び、大学ラグビーの舞台で日本のラグビー文化とプレースタイルに触れながら、選手としての幅を広げました。大学時代には、そのポテンシャルの高さから注目を集める存在となります。

大学卒業後、2017年に当時のジャパンラグビートップリーグに所属していたキヤノンイーグルス（現在の横浜キヤノンイーグルス）に加入し、プロキャリアをスタートさせました。チーム加入後まもなく、同年8月18日に行われたトップリーグの開幕戦、サントリーサンゴリアスとの一戦で途中出場ながら公式戦デビューを飾ります。リーグでの活躍が評価され、2018年1月にはスーパーラグビーに参加していたサンウルブズに追加招集され、国際的な舞台でさらに経験を積みました。

代表活動と海外挑戦

ホセア選手は早くから母国トンガの代表選手として活躍しており、若くしてU20トンガ代表に選ばれています。また、スピードとアジリティを活かして7人制トンガ代表としてもプレーした経験があります。日本のリーグで活躍を続ける中で、15人制のトンガ代表としてもプレーする機会を得ました。特に、7人制トンガ代表でのプレー歴があったことから、日本代表に選出されるための条件が当時ハードルとなっていた背景もあり、彼は母国を代表してプレーすることを選択。2021年6月には15人制トンガ代表として活動し、この時点で国際試合で3キャップを獲得しています（2021年7月時点）。

2021年、ホセア選手は所属していたキヤノンイーグルスを退団するという大きな決断をします。そして同年7月、ラグビーの本場であるイングランドのプレミアシップに所属する名門クラブ、レスター・タイガースへの加入が発表されました。これは、彼にとって海外でのプロ挑戦という新たなステージの始まりでした。レスター・タイガースでは、世界のトップレベルの選手たちと共にプレーし、貴重な経験を積みました。

日本への帰還

イングランドでの挑戦を経て、2023年には再び日本のリーグに戻り、ジャパンラグビーリーグワンのディビジョン2に所属するクリタウォーターガッシュ昭島に加入しました。日本での豊富なプレー経験を活かし、チームの戦力として貢献しました。しかし、2024年6月には同チームを退団しています。

選手像

「sea」というニックネームで親しまれるホセア選手は、力強いコンタクトと粘り強いランでゲインラインを突破する能力に長けています。ウィングとしてはトライゲッターとしての決定力、フルバックとしては最後の砦としての守備力やカウンターアタックの起点となる判断力も求められます。また、彼の弟であるアマナキ・サウマキ選手もラグビー選手として活躍しており、ラグビー一家の一員でもあります。

日本の大学からトップリーグ、そしてスーパーラグビー、さらにはラグビーの本場イングランドの名門クラブでのプレーを経て再び日本へ。ホセア・サウマキ選手のキャリアは、国内外を股にかけた多様な経験に彩られています。今後の彼のさらなる活躍が期待されます。

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