ホルダー (アメリカンフットボール)

アメリカンフットボールにおけるホルダーは、フィールドゴール（FG）やエクストラポイント（PAT）において、プレースキッカー（キッカー）がボールを蹴る際に、ロングスナッパーからのスナップを受け、ボールを保持する役割を担うポジションです。

ホルダーの役割と動き

1. セット位置: ホルダーは、通常スクリメージラインから7ヤード後方に位置し、片膝をついて構えます。
2. スナップの捕球: ロングスナッパーからのスナップを、キッカーが指定した地点に構えた手で待ち受けます。
3. ボールの保持: スナップを受け取ると、ボールが蹴られるまで、通常1本または2本の指でバランスを取りながら、ボールを地面に立てます。
4. ボールの調整: キッカーが蹴りやすいように、ボールの位置、向き、傾きを微調整します。ボールの紐がキッカーの蹴る足に接触しないように注意し、キッカーの好みに合わせた傾きに調整することが重要です。

キッカーとの連携

キックを成功させるためには、キッカーとホルダーの緊密な連携が不可欠です。
ホルダーは、キッカーが示した正確な地点にボールをセットし、キッカーが求めるボールの傾きに調整する能力が求められます。わずかなずれがキックの成否に影響するため、高度な集中力と正確さが要求されます。

保護とペナルティ

ホルダーは、キッカーやロングスナッパーと同様に、相手チームの選手からの意図的な接触から保護されています。ホルダーに対する不必要な、あるいは遅れての接触は、「ラフィング・ザ・ホルダー」という反則となり、違反したチームには15ヤードのペナルティが科せられます。

ホルダーは一見地味なポジションですが、キックの成否を左右する重要な役割を担っており、高い技術と集中力、そしてキッカーとの信頼関係が求められるポジションです。

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