ホロ大聖堂

ホロ大聖堂（カルメル山の聖母大聖堂）

ホロ大聖堂、英語ではJolo Cathedralと呼ばれるこの大聖堂は、フィリピンのスールー州ホロの中心に位置する重要なカトリック教会です。ホロ使徒座代理区の司教座でもあり、カルメル山の聖母への奉納がなされています。この大聖堂は、火山島であるホロ島の中で宗教的・文化的な象徴となっており、地元の人々にとって大切な信仰の場です。

来歴と襲撃事件の歴史

ホロ大聖堂の歴史は豊かで、しかし同時に危険な出来事で彩られています。特に、いくつかの襲撃事件が大聖堂の周囲で発生し、教会の運営や地域社会に深刻な影響を及ぼしました。

2010年の襲撃

2010年1月10日には、当時の司教フランシス・ジョセフ・マクサーリーとベンジャミン・デ・ジーザスの墓の近くで手榴弾が投げ込まれるという事件がありました。この爆発は、ミサが始まるおよそ1時間前に起こり、幸いにも死傷者は出ませんでしたが、大聖堂の窓ガラスが何枚も壊れる事態となりました。その数ヶ月後の5月20日には、大聖堂前で再び手榴弾が爆発し、若干の損害を受けましたが、こちらも死傷者は報告されませんでした。

2019年の爆破事件

悲劇的な出来事は2019年1月27日に発生しました。この日、大聖堂はミサの最中に爆破され、少なくとも18名が命を落とし、82名が負傷する重大な事件となりました。この事件はイスラム過激派であるイスラム国（ISIL）によって実行され、全国的に大きな衝撃を与えました。その後、ホロ大聖堂は修繕され、同年7月には再び聖別が行われました。

2020年のさらなる爆破事件

さらに、2020年8月24日にはホロで2件の爆破事件が相次ぎ、フィリピン陸軍の兵士7名、民間人6名、警察官1名、そして犯人が死亡、75名が負傷する結果となりました。これらの事件の一つは、大聖堂の近くで女性自爆テロ犯によるもので、多くの地域住民や訪問者に恐怖をもたらしました。

まとめ

ホロ大聖堂はその歴史の中で数々の困難な局面に直面しながらも、地域の信仰と希望の象徴であり続けています。これらの襲撃事件にも関わらず、ホロ大聖堂は地域社会の結束を強める役割を果たし、多くの訪問者に心の安らぎを提供しているのです。今後も、この聖堂が地域の平和の象徴として生き続けることが期待されています。

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