ホワッツ・ニュー (ナンシー・ウィルソン・ウィズ・ザ・グレート・ジャズ・トリオのアルバム)

アルバム『ホワッツ・ニュー』のご紹介

『ホワッツ・ニュー』は、アメリカの著名な女性ジャズ・ボーカリスト、ナンシー・ウィルソンが、ハンク・ジョーンズが率いるザ・グレート・ジャズ・トリオと共に作り上げた特別なアルバムです。この作品は1982年にリリースされ、会場の雰囲気を盛り込んだスタジオ録音が特徴です。本アルバムは日本独自のプロジェクトとして制作され、ウィルソンの日本への8回目の訪問時に合わせてリリースされました。

アルバムの背景

ナンシー・ウィルソンとザ・グレート・ジャズ・トリオは、前年に行われた『オーレックス・ジャズ・フェスティバル'81ライヴ』でも共演しており、これが実現したことが本アルバムの制作につながります。このライブアルバムも非常に評価が高く、同じくイーストワールドからリリースされました。本作はスタジオ・アルバムとして位置づけられつつも、LP盤の片面に相当する5曲分を一気に録音するという革新的な手法が用いられています。

当時のウィルソンは、長年所属していたキャピトル・レコードを離れ、新たなスタートを切るためにコロムビア・レコードに移籍する準備を進めている状態でした。そのため、本作はウィルソンにとって、キャリアの新たな章を迎える重要な作品となったのです。

トラックリスト

このアルバムのLP盤には、A面とB面にそれぞれ5曲が収録されています。選曲は、ジャズスタンダードを中心に構成され、聴く人々に深い感動を与えます。スタンダードの中には、聴き慣れた名曲が含まれており、目新しさとともに親しみやすさも感じさせます。

参加メンバー

アルバムには、以下の才能あるミュージシャンたちが参加しています。

• - ナンシー・ウィルソン - ボーカル
• - ザ・グレート・ジャズ・トリオ

- ハンク・ジョーンズ - ピアノ
- エディ・ゴメス - ベース
- ジミー・コブ - ドラムス

彼らの演奏は、ウィルソンの豊かなボーカルと見事に絡み合い、聴く者を惹きつけてやみません。このアルバムで見せるウィルソンのボーカルスタイルは、ジャズの伝統を受け継ぎつつも、彼女自身の独自の解釈と表現が加わっているのが特徴です。

結論

『ホワッツ・ニュー』は、ジャズファンのみならず、多くの音楽愛好者にとって聴くべき名盤です。その魅力は、ナンシー・ウィルソンの個性的な歌声、トリオの卓越した演奏技術、そしてスタンダード曲に新たな息吹を吹き込むアレンジにあります。この作品を通じて、往年のジャズの良さを再確認できるでしょう。1998年にはCD化も実現し、より多くのリスナーに届くことになりました。今後も多くの人々に愛され続けることが期待されます。

もう一度検索