エディ・ゴメス

エディ・ゴメス：ジャズベースの巨匠

エディ・ゴメス（Eddie Gómez、1944年10月4日 - ）は、プエルトリコ・サンチュース生まれのジャズ・ベーシストであり、主にダブルベースを演奏します。彼の音楽キャリアは、ビル・エヴァンス・トリオの一員として1966年から1977年まで活動したことで特に知られています。

生い立ちと音楽への目覚め

幼少期に家族と共にニューヨークへ移住したゴメスは、11歳でダブルベースを始めました。ニューヨーク市立芸術高等学校で音楽の基礎を学び、1959年から1961年までニューポート・フェスティバル・ユース・バンドで演奏。その後、ジュリアード音楽院で研鑽を積み、1963年に卒業しました。

ジャズ界の巨人たちとの共演

ゴメスは、マイルス・デイヴィス、ディジー・ガレスピー、ジェリー・マリガン、ベニー・グッドマン、ビル・エヴァンス、マイケル・ブレッカー、ウェイン・ショーター、ロン・カーター、ハービー・ハンコック、トニー・ウィリアムス、アル・フォスター、チック・コリアといった、ジャズ界を代表する数々のミュージシャンと共演してきました。中でも、ビル・エヴァンス・トリオには11年間在籍し、アメリカ、ヨーロッパ、アジア各地で演奏を行い、数多くの録音に参加。トリオが録音したアルバムの中には、グラミー賞を受賞したものも含まれています。

また、マンハッタン・ジャズ・クインテットやステップス・アヘッドのメンバーとしても活動しました。

リーダーとしての活動

ゴメスのキャリアは、伴奏者としての活動が中心でしたが、コロムビア・レコード、Projazz、Stretchなどのレーベルから、リーダーアルバムもリリースしています。近年では、ジャズ・ピアニストのマーク・クレイマーとの共同リーダー作が多く見られます。

ディスコグラフィー（一部）

リーダー・アルバム

『ダウン・ストレッチ』 - Down Stretch (1976年)
『ゴメス』 - Eddie Gomez Featuring Chick Corea And Steve Gadd (1984年) ※チック・コリア、スティーヴ・ガッドと共演
『メズゴ』 - Mezgo (1985年)
『パワー・プレイ』 - Power Play (1988年)
『ストリート・スマート』 - Street Smart (1989年)
『ネクスト・フューチャー』 - Next Future (1993年)
『デディケーション』 - Dedication (1998年)
『アップタウン・ミュージック』 - Uptown Music (1998年)
『ファーザー・エクスプロレイションズ〜ビル・エヴァンスに捧ぐ』 - Further Explorations (2011年) ※チック・コリア、ポール・モチアンと共同名義

ビル・エヴァンス・トリオ

『ア・シンプル・マター・オブ・コンヴィクション』 - A Simple Matter of Conviction (1966年)
『モントゥルー・ジャズ・フェスティヴァルのビル・エヴァンス』 - Bill Evans at the Montreux Jazz Festival (1968年)
『ザ・ビル・エヴァンス・アルバム』 - The Bill Evans Album (1971年)
『ライブ・イン・トーキョー』 - The Tokyo Concert (1973年)
『ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング』 - You Must Believe in Spring (1981年)

参加アルバム

アート・ファーマー - 『ヤマ』 - Yama (1979年)
チック・コリア - 『妖精』 - The Leprechaun (1976年)
チック・コリア - 『スリー・クァルテッツ』 - Three Quartets (1981年)
ラルフ・タウナー - 『バティク』 - Batik (1978年)

エディ・ゴメスは、その卓越した技術と音楽性で、ジャズベースの新たな可能性を切り開いてきました。彼の演奏は、多くのミュージシャンに影響を与え、ジャズの歴史にその名を深く刻んでいます。

外部リンク

* 公式ウェブサイト

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