ホンダ・ジェイド (オートバイ)

ホンダ ジェイド (JADE) 徹底解説

1991年、ホンダから登場したジェイド(JADE)は、250ccクラスのネイキッドモデルとして人気を博しました。その魅力は、同時期に販売されていたスポーツモデル、CBR250RRとの共通点と、明確な差別化にあります。

ジェイドの開発コンセプト

ジェイドは、英語で「翡翠」を意味する言葉が名付けられました。その名の通り、洗練されたデザインと、扱いやすいエンジン性能を両立したモデルとして開発されました。ベースとなったCBR250RRのエンジンを、低中速トルク重視にチューニング。より扱いやすく、街乗りからツーリングまで幅広く楽しめることを目指した点が大きな特徴です。

エンジンと性能

ジェイドは、CBR250RRと多くの部品を共有していました。心臓部であるエンジンも、基本設計はCBR250RRと同じ水冷4ストロークDOHC4気筒ですが、キャブレターの設定や吸排気系の変更、バルブリフト量の調整などにより、低回転域から力強いトルクを発揮するようにチューニングされています。スムーズな加速と、扱いやすさが両立されたエンジンは、ジェイド最大の魅力と言えるでしょう。トランスミッションは6速マニュアルで、CBR250RRからの変更点は、2次減速比のみです。

車体とデザイン

車体構造はダブルクレードルタイプのフレームを採用。フロントサスペンションはテレスコピック式、リアサスペンションはスイングアーム式です。ブレーキシステムは前後輪ともにシングルディスクブレーキ。タイヤサイズは、フロントが100/80-17、リアが140/70-17となっています。スタイリングは、シャープでありながら、落ち着いた印象を与え、ロングツーリングでも快適に過ごせるよう設計されました。

モデルチェンジと歴史

ジェイドは1991年の発売以降、何度かのモデルチェンジを経て進化を続けました。

1991年3月: ジェイド（CB250FM、MC23）発売。カラーリングは、タスマニアグリーンメタリック、グラニットブルーメタリック、キャンディブルゴーニュレッドの3色が設定されました。
1992年4月: ジェイドS（CB250FN）追加。ホイールリムをブラック仕上げに変更、ツートーンカラーリングを採用するなど、スポーティな印象に変化。同時に、燃料タンクへのロゴ追加、ヘッドライト常時点灯化、エンジン部品の変更など、細部の改良が行われました。
1993年6月: マイナーチェンジを実施。カラーリングを変更し、ホイールリムをポリッシュ仕上げに戻しました。ロゴの位置変更、シート表皮の変更なども行われました。
1996年: 後継モデルであるホーネットの発売に伴い、生産終了となりました。

ジェイドの魅力

ジェイドは、CBR250RR譲りの高性能エンジンと、扱いやすさを両立させた、バランスのとれたバイクでした。スタイリッシュなデザインと、快適なライディングポジションも魅力の一つです。発売から年月が経った今でも、多くのファンに愛されている名車です。その高い完成度と、独特の雰囲気は、多くのライダーを魅了し続けています。 ジェイドは、ホンダの技術力の高さと、デザインへのこだわりを象徴するモデルと言えるでしょう。

まとめ

ホンダ・ジェイドは、高い性能と扱いやすさを両立した、優れたネイキッドバイクでした。CBR250RRをベースにしながらも、独自のキャラクターを確立し、多くのライダーに愛されたモデルと言えるでしょう。その魅力は、時代を超えて色褪せることはありません。

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