ホンダ・ソロ

ホンダ・ソロ：個性際立つ原付バイク

ホンダが2003年3月14日に発売し、2007年までに生産を終了した原動機付自転車「ソロ」(型式名：BA-AC17)は、エイプ、ズーマー、バイトに続くNプロジェクトの第4弾として登場しました。その最大の特徴は、圧倒的なカラーバリエーションです。

デザインと機構

ソロは、バックボーンフレームにサドルタイプのシートを組み合わせた、シンプルながらも洗練されたデザインが魅力です。18インチのホイールを採用することで、スタイリッシュな細身の車体を際立たせています。サスペンションは、フロントがテレスコピック式、リアがスイングアーム式で、前後ドラムブレーキを備えています。

エンジンは、スーパーカブシリーズと共通のDNAを持つ、前傾80°空冷4ストロークSOHC単気筒のAC17E型エンジンを搭載。本車用にチューニングが施され、自動遠心式クラッチと3速ロータリーマニュアルトランスミッションが組み合わされています。軽快な走りを可能にする、信頼性の高いパワートレインです。

圧倒的なカラーバリエーション

ソロの真骨頂は、そのカスタマイズ性の高さにあります。標準色の3種類に加え、カラーオーダーシステムが用意されており、燃料タンク、フレーム、スイングアーム、灯火器カバー、フェンダー、シート、グリップなど、多様なパーツを好みに合わせて組み合わせることができました。

具体的には、STYLE1として、燃料タンク6種類、フレーム・スイングアーム6種類、灯火器カバー・フェンダー2種類、シート・グリップ2種類が用意され、これらを組み合わせることで多彩な外観を実現していました。さらに、STYLE2では、STYLE1を選択した上で、ハンドルとクランクケースカバーの表面処理をシルバー塗装またはクロームメッキバフ掛けから選択可能でした。

これらの組み合わせにより、標準色を除くと実に285種類ものバリエーションが生まれます。まさに自分だけのソロを創造できる、オーナーにとって大きな魅力となっていたと言えるでしょう。

Nプロジェクトとソロの位置づけ

ソロは、ホンダのNプロジェクトによって企画・製造されたモデルです。Nプロジェクトは、個性的なデザインと高い自由度を特徴とするバイクシリーズを展開しており、エイプ、ズーマー、バイトといった人気モデルも生み出しています。ソロはその系譜を受け継ぎ、Nプロジェクトの目指す個性を追求した一台として、多くのユーザーを魅了しました。

まとめ

ホンダ・ソロは、個性的なデザインと圧倒的なカラーバリエーションを両立させた、魅力的な原付バイクでした。高いカスタマイズ性により、ユーザーは自分だけの特別な一台を手に入れることができました。生産終了から年月が経ちますが、その独特の存在感は、多くのバイクファンに記憶されていることでしょう。現在では中古市場で取引されており、希少価値も高まっていると考えられます。 独特の個性と、所有する喜びを与えてくれる、そんな一台だったと言えるでしょう。

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