ホンダ・ディオ

ホンダ・ディオシリーズ徹底解説：50ccと110ccモデルの歴史と魅力

ホンダのスクーターとして長年愛されてきたディオシリーズ。50ccモデルと110ccモデルのDio110は、それぞれに魅力的な歴史と進化を遂げてきました。本記事では、両モデルの歴史、スペック、特徴、そして派生モデルまで詳しく解説します。

Dio (50ccモデル)

1988年の発売以来、多くのバリエーションを生み出してきたDio。6世代にわたるモデルチェンジを経て、その人気を不動のものにしています。名前の由来はギリシャ神話に登場するゼウスの双子の息子、ディオスクロイにちなんでいます。

初期モデルでは空冷2ストロークエンジンを搭載。軽量で扱いやすい点が特徴でした。その後、水冷4ストロークエンジンへの移行、中国や韓国での生産など、時代の変化に合わせて進化を遂げています。廉価版として、トゥディと共に中国の新大洲本田で生産されたモデルも存在しました。また、2ストロークエンジン搭載モデルには「SK50」という機種名もありました。

様々な派生モデルも登場しています。スポーティなZX、オフロードテイストのDio XR BAJA、実用性を重視したDio Cestaなど、ユーザーのニーズに合わせたバリエーションが豊富でした。電子式燃料噴射装置（PGM-FI）を搭載したモデルは、スマートディオZ4が初となります。

6代目モデルでは、PGM-FIと触媒内蔵マフラーの搭載により排出ガス規制に対応。デザインは5代目と似ていますが、環境性能が大きく向上しました。しかし、2016年には50ccモデルの生産が終了。現在、ホンダの50ccスクーターはタクト、ジョルノ、ダンクがラインナップされています。

主要なDioモデル

初代～3代目: 空冷2ストロークエンジン。SR、ZX、Dio XR BAJAなどの派生モデルが登場。
4代目: 水冷4ストロークエンジンへの移行。スマートディオZ4など。
5代目: 中国での生産開始。空冷エンジン。
6代目: PGM-FI搭載、排出ガス規制対応。Dio Cestaと同時モデルチェンジ。

Dio110 (110ccモデル)

2011年に登場したDio110は、グローバルモデルNSC110の日本仕様として発売されました。中国の五羊本田が製造を担当。PGM-FI搭載の空冷4ストローク単気筒107ccエンジンと14インチホイールを採用したフラットステップ車体が特徴です。発売と同時にグッドデザイン賞を受賞しました。

2015年にはモデルチェンジ。ホンダベトナムで製造されるVisionをベースに、軽量化されたフレームと新型「eSPエンジン」を搭載。アイドリングストップシステムも採用され、燃費性能が向上しました。2017年には平成28年排出ガス規制に対応したマイナーチェンジを実施。

2021年には3代目モデルが登場。エンジンのロングストローク化などにより、さらなる性能向上を実現しました。2023年にはマイナーチェンジを行い、車体色の変更と廉価版「Dio110 ベーシック」の発売を行いました。

主要なDio110モデル

初代 (JF31): グローバルモデルNSC110の日本仕様。107ccエンジン。
2代目 (JF58): ホンダベトナム製Visionをベースに開発。eSPエンジン搭載。
* 3代目 (JK03): エンジンロングストローク化などによる性能向上。「Dio110 ベーシック」登場。

まとめ

Dioシリーズは、時代に合わせて進化を遂げながら、長年にわたってユーザーに愛されてきたスクーターです。50ccモデルと110ccモデルはそれぞれ異なる魅力を持ち、ホンダの技術力の高さを示しています。生産終了となったモデルも、多くのユーザーの思い出と共に、日本のバイク史に名を刻んでいます。

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