ホンダ・バモスホビオ

バモス ホビオ (VAMOS HOBIO)

バモス ホビオは、本田技研工業が製造したワンボックス型の軽自動車で、特に遊びやレジャー目的に特化した設計が特徴です。これは、軽自動車市場において多用途で使える車両が求められる中、2003年に登場しました。バモスの派生車種として位置づけられ、様々なニーズに応えるためのデザインが採用されています。

概要

バモス ホビオは、全高が105mm高く設計されており、これにより縦方向の空間が大幅に拡大されています。この工夫は、特に荷物やペットを運ぶ際に便利で、室内空間を広く利用できることを意図しています。また、床や壁には4種類のナットとフックが設置されており、アウトドアや趣味の道具をしっかり固定することが可能です。さらに、シートには撥水加工が施されており、汚れを気にせず利用できる工夫がなされています。

デザイン面では、フロントグリルとバンパーがホビオ専用のスタイルに変更されており、リアテールランプも、従来のバモスとは異なるバンパー内蔵型に変わっています。この変更により、リアゲートの開口部が広くなり、積載物の出し入れが容易になっています。テールランプは、初代トゥデイから流用され、互換性のあるデザインが採用されています。

歴史

バモス ホビオは、2003年4月24日に発表され、その翌日には発売が開始されました。初期のグレード体系は「M」、「L」、「ターボ」、そして商用登録の「Pro」の4種類が用意されていました。特に、「ターボ」モデルにはマニュアルトランスミッションの設定がないため、自動運転が必須となります。

2005年には、ボディカラーを増やし、視認性を向上させるためのサイドアンダーミラーも追加されるなど、機能面の向上が図られました。2007年と2010年にかけても何度かマイナーチェンジが行われ、新しいシート表皮やカップホルダー、魅力的な内装デザインが追加されました。これにより、利便性と快適性が高められ、特に「Pro」は標準装備が充実しました。

2012年には、グレード体系が見直され、価格が抑えられた「G」モデルが新たに加わりました。このモデルは、ハーフシェイドのフロントウィンドウやユーティリティフックなどを標準装備し、コストパフォーマンスを重視しました。

バモス ホビオは、2015年にも一部改良が行われ、燃費性能の向上が図られました。また、ボディカラーも整理され、新色が追加されました。

生産終了

しかし、2018年には軽自動車規格の衝突安全基準が強化されたことを受け、バモス ホビオの生産は終了しました。同年の5月には、公式ウェブサイトからもその名が消え、最終的には実質後継車両であるN-VANが発表されました。N-VANは、ホビオの利便性を引き継ぎつつ、さらなる進化を遂げたモデルとして登場しました。

バモス ホビオは、その独特なデザインと多様な機能性から、多くのファンに愛された軽自動車でした。軽自動車市場に新たな選択肢を提供し、特にレジャーやアウトドアを楽しむ人々にとって非常に人気のあるモデルとなりました。

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