ホンダ・フィットハイブリッド

フィット ハイブリッド

フィット ハイブリッド（FIT HYBRID）は、ホンダが製造・販売したハッチバック型のハイブリッドカーです。初代モデルは2010年から2013年まで市場に登場し、次いで2013年から2020年へかけて2代目が販売されました。以下では、これらのモデルの特徴や進化について詳解します。

初代 GP1/4型（2010 - 2013年）

初代フィット ハイブリッドは、2代目フィットを基盤とし、環境に配慮したHonda IMAハイブリッドシステムを採用しています。このシステムにより、燃費性能を重視した設計がなされ、30km/lを実現しました。特に信号待ち時にエンジンを自動で停止させる「オートアイドルストップ」や、運転状況に応じたエコ運転を促す「エコアシスト」が標準装備されており、ユーザーに環境意識を浸透させる工夫が施されています。

エンジンにはL13A型をベースにしたLDA型が採用され、効率的なi-VTECエンジンと薄型のモーターを使用し、必要に応じてモーターとエンジンの切り離しが可能です。また、「ECONモード」により、エネルギーの回生効率向上が図られています。

また、エコドライブ度をリアルタイムで表示するコーチング機能や、運転後にエコドライブ度を点数形式で評価するティーチング機能が搭載されており、ドライバーにとっての運転の見える化を実現しています。これにより、より効率的な運転が促進され、運転者が自発的にエコ運転を身につけることが期待されていました。

2012年のマイナーチェンジでは、走行モードが追加され、「ハイブリッドRS」には平均燃費向上に寄与する「SPORTモード」が搭載されました。また、室内空間は「センタータンクレイアウト」により、後部座席をフラットにすることができ、積載能力に優れる設計となっています。

年表・初代 GP1/4型の主なイベント

• - 2010年8月25日: ハイブリッド車の発表。
• - 2010年10月8日: フィット ハイブリッドの発売開始。
• - 2011年10月13日: 特別仕様車「HYBRID・10th アニバーサリー」を発表。
• - 2013年8月: このモデルの生産終了。

2代目 GP5/6型（2013 - 2020年）

2代目のフィット ハイブリッドは、ガソリン車と同時にフルモデルチェンジが行われ、世界のコンパクトカーの基準となることを目指しました。このモデルでは、アース・ドリームス・テクノロジーに基づく新しいハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-DCD|SPORT_HYBRID_i-DCD」が採用され、燃費性能は36.4 km/Lへと向上しました。モード選択により、「エンジンドライブ」、「ハイブリッドドライブ」、「EVドライブ」の3つの走行スタイルを切り替えることができ、状況に応じた効率的な運転が可能となりました。

このモデルでは新たに4WD仕様の設定もされ、特に寒冷地域での需要に応える設計が施されています。また、安全運転支援システム「Honda SENSING」を搭載し、運転中の安全性も高めています。

年表・2代目 GP5/6型の主なイベント

• - 2013年9月5日: フルモデルチェンジを発表。
• - 2013年11月1日: 日本自動車殿堂カーオブザイヤーを受賞。
• - 2020年2月13日: フィットシリーズのモデルチェンジに伴い販売終了。

まとめ

フィット ハイブリッドは、その進化するハイブリッドシステムを通じて、環境への配慮と実用性を両立させたモデルです。市場での需要に応じて性能改良が重ねられ、多様な運転モードの提供やエコドライブの促進は、多くのユーザーに支持されました。ホンダのハイブリッド技術の革新は、今後も自動車業界のトレンドに影響を与え続けることでしょう。

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