ホンダ・リッジライン

ホンダ・リッジライン (RIDGELINE)

リッジラインはホンダによって生産されているスポーツユーティリティトラック(SUT)で、中型というカテゴリに属しています。この車両の初代モデルは2005年にデビューしました。リッジラインは、北米国際オートショーで初めて姿を現し、その後2005年のモデルとして販売が開始されました。

初代モデル (YK1型, 2005-2014年)

初代リッジラインの最大の特徴は、そのエクステリアデザインです。キャビンと荷台の一体感を重視した「billet construction」により、一見するとシームレスな印象を与えます。リッジラインは、アキュラ・MDXなどと同じプラットフォームを採用しつつ、90%以上が新しく設計され、ホンダの中でも最も大きなサイズを誇ります。

このトラックは、7つの高張力鋼クロスメンバーを使用した強固なボディ設計を特色としており、耐久性に優れています。エンジンはV型6気筒のJ35A9型で、5速のATとともに4WD駆動方式を採用しています。また、独立懸架式のサスペンションを備え、乗り心地にも配慮されています。

荷台は長さ1.52m（約5フィート）でSMC素材製のため、傷や腐食に強いのが特徴です。また、荷台下には「In-Bed Trunk」という鍵付きの収納スペースがあり、耐水性のある内部はクーラーボックスとしても利用可能です。このように、リッジラインは日常生活でもレクリエーションでも便利な機能を提供しています。

牽引能力においては、最大で2267kg（約5000ポンド）を牽引可能です。特に、トラック所有者の多くがこの範囲の牽引を行っているため、非常に実用的な性能を持っています。また、最低地上高やアプローチアングル、デパチャーアングルも優れたオフロード性能を実現しています。

インテリアと安全性

リッジラインのインテリアデザインは、実用性と快適性を融合させたコンセプトで構成されています。前席は居住空間、後席は物を運ぶための倉庫機能を持たせています。また、各種安全装備として、ABSやVSA、サイドエアバッグなどが標準装備されています。衝突試験では高い評価を受けており、特に5つ星評価を獲得しています。

2代目モデル (YK2/3型, 2016年-)

2016年にリリースされた2代目モデルでは、フロントデザインがSUVのパイロットと部分的に共通化され、より現代的な印象を与えています。また新たにFFモデルが追加され、様々な走行環境下での性能向上が図られています。先代から引き継がれる「In-Bed Trunk」やデュアルアクションテールゲートも人気のデザイン要素です。

販売と評価

リッジラインは、販売において一時的な課題もありましたが、品質や性能の面で高い評価を受けてきました。特にカー・アンド・ドライバー誌では「乗り心地の良いピックアップ」と称賛されていますが、競争力を強化するための価格戦略やモデルラインの見直しが求められました。

レース活動

ホンダは、リッジラインを用いたレース活動も行っています。特にカリフォルニアでのバハ1000レースに参加し、性能を証明しています。未改造に近い形での参加は、リッジラインの実力を試す良い機会となりました。

リッジラインの名は「尾根」や「稜線」を意味し、そのデザイン哲学を反映しています。今後もこの車が持つ革新性と魅力は、多くのユーザーに受け入れられることでしょう。

もう一度検索