ホンダ・ADV150

ホンダ ADV150：都会の冒険心を満たすアドベンチャースクーター

ホンダ ADV150は、2019年に本田技研工業が発売したアドベンチャースクーターです。ASEAN諸国における悪路の多い道路事情を考慮し、PCX150をベースに開発されました。大型アドベンチャーツアラーであるX-ADVのデザインやコンセプトを踏襲し、都会の冒険心を刺激するスタイリッシュなデザインと、実用性を兼ね備えています。

開発の背景と販売展開

ADV150は、まずインドネシアで2019年7月に発売されました。その後、フィリピン、タイと順次展開され、2020年には日本市場にも導入されました。各国の道路状況や需要に合わせて仕様が調整され、グローバルモデルとしての地位を確立しています。日本仕様はタイで生産され、輸入販売されています。

デザインと装備

ADV150は、X-ADVを彷彿とさせるシャープで力強いボディラインが特徴です。ダブルクレードル型フレームに、大型カウルを組み合わせたデザインは、都会の街中から軽オフロードまで幅広いシーンで活躍できます。

機能性にも優れており、27Lの大容量シート下トランクや、2Lのアクセサリーソケット付きインナーボックスなど、収納スペースも充実しています。71mmの高さ調整が可能な可変式スクリーンは、ライダーの快適性を高めます。最低地上高は165mmと高く、ちょっとした悪路も走破可能です。

走行性能

エンジンは、PCX150と共通のKF38E型水冷4ストロークSOHC単気筒エンジンを搭載。低中回転域のトルク向上を図るため、吸気系、マフラー、駆動系などに改良が加えられています。低速での扱いやすさと高速域での伸びを両立した設計です。

サスペンションは、前後ともに十分なストローク量を確保し、荒れた路面でも快適な走行を実現。前後ウェーブディスクブレーキとABSを装備し、安全性能も確保しています。専用設計のブロックパターンタイヤは、オンロードとオフロードの両方の走行に対応します。燃費性能にも優れ、WMTCモード値（クラス2-1）で44.1km/Lを実現しています。

その他装備

LEDライト、液晶メーター、エマージェンシーストップシグナルなどの先進的な装備も搭載。スマートキーシステムも標準装備され、利便性を向上させています。オプションとしてETC車載器やグリップヒーターも用意されています。

まとめ

ADV150は、スタイリッシュなデザインと高い実用性を両立した、魅力的なアドベンチャースクーターです。PCX150をベースにしながらも、悪路走破性と快適性を高める改良が加えられており、街乗りから軽オフロードまで、幅広いシーンで活躍できる一台と言えるでしょう。2023年には後継車種となるADV160が発売されていますが、ADV150の魅力は依然として高いものがあります。

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