ホンダ・CBR650R

ホンダCBR650R／CB650R：スポーティな走りとスタイリッシュなデザインが融合した兄弟モデル

2019年、ホンダはミドルクラススポーツバイクの新たな基準を打ち立てるべく、CBR650RとCB650Rを発表しました。これらのモデルは、648cc直列4気筒エンジンを搭載する兄弟車でありながら、それぞれ異なるキャラクターを持つことで、幅広いライダーのニーズに応えます。

性能とデザインの進化

CBR650RとCB650Rは、2014年から販売されていたCBR650F/CB650Fの後継モデルとして、フルモデルチェンジを果たしました。先代モデルをベースに開発された両モデルは、スポーツライディングの楽しさを追求し、車体、エンジン、スタイリングの各領域において徹底的な見直しが行われています。

軽量化と高剛性化の両立

車体には、スチール製ツインチューブダイヤモンドフレームが採用されていますが、ピポット部を改良することで軽量化と高剛性化を両立。さらに、エンジンハンガーとクロスパイプの一体化、シートレールの最適化などにより、先代モデルと比較して約6kgの軽量化を実現しました。

洗練されたサスペンション

フロントサスペンションは、インナーチューブ径41mmの倒立式フォークを採用。CB650Rでは、ボトムブリッジにアルミ鍛造品を使用することで、更なる軽量化と剛性向上を図っています。リアサスペンションは、スイングアームとの締結部にピロボールを採用することで、路面追従性を向上させています。また、スポークホイールも新デザインに変更され、軽量化と剛性最適化が実現されています。

高性能ブレーキシステム

ブレーキシステムは、フロントに310mmの大型ローターとラジアルマウントキャリパー、リアに240mmのディスクとシングルキャリパーを採用。ABSを標準装備することで、高い制動力を確保すると共に安全性を向上させています。

進化した648cc直列4気筒エンジン

心臓部である648cc直列4気筒エンジンは、先代モデルのRC83E型をベースに、高回転域での出力特性の向上を目指して改良が施されました。カムプロファイルの見直し、カムチェーンの強化、バルブシート材質変更による耐久性向上、ピストン形状変更による燃焼効率向上、エアクリーナーの軽量化など、多くの変更が加えられています。また、スリッパークラッチとHondaセレクタブルトルクコントロール（HSTC）の搭載により、ライダーの疲労軽減と安全性の向上も図られています。これらの改良により、最高出力95PS/12,000rpm、最大トルク6.5kgf・m/8,500rpmというパワフルな性能を実現しています。

先進の電装系

灯火類はフルLED化され、メーターパネルは多機能な液晶ディスプレイタイプを採用。速度、時計、ギアポジションインジケーター、水温計、ピークホールド機能付き回転計、シフトアップインジケーターなどを表示します。グリップヒーターやETC車載器はオプション設定となっています。

CBR650RとCB650Rの違い

CBR650RとCB650Rは、共通のエンジンとフレームをベースとしながらも、異なるスタイリングと装備でそれぞれの個性を際立たせています。

CBR650R: フルカウルを装備し、セパレートハンドルによりスポーティなライディングポジションを実現。CBR1000RR-R FIREBLADEを彷彿とさせる2灯式ヘッドライトを採用しています。

CB650R: ネイキッドタイプで、CB1000Rと共通のデザインコンセプトを採用。よりアップライトなライディングポジションと、スタイリッシュな外観が特徴です。

まとめ

CBR650RとCB650Rは、スポーティな走りとスタイリッシュなデザインを両立した、魅力的なミドルクラススポーツバイクです。それぞれのモデルが持つ異なるキャラクターから、ライダーは自身の好みに最適な一台を選択することができます。優れた走行性能と装備に加え、洗練されたデザインも魅力の一つとなっています。 両モデルとも、ホンダの技術力とデザインセンスが凝縮された、自信作と言えるでしょう。

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