ホンダ・VFR

ホンダVFRシリーズ：40年の歴史を刻んだV型4気筒エンジンの系譜

ホンダVFRシリーズは、1982年から2022年まで製造された、V型4気筒エンジンを搭載したオートバイシリーズです。ロードスポーツモデルVFシリーズのフルモデルチェンジに伴い1986年に誕生し、399ccから1200ccまでの幅広い排気量を持つモデルがラインナップされました。レースで培われた技術をフィードバックし、高い走行性能とライダーの快適性を両立させた、ホンダを代表する名車シリーズとして知られています。

VFRシリーズの共通事項

VFRシリーズのモデルは、教習車仕様や一部例外を除き、以下の共通事項を持っています。

フルカウルを装備（VFR400Z、VFR400K、VFR750K、VFR800X、VFR1200Xを除く）
水冷4ストロークV型4気筒DOHCエンジンを搭載（VFR1200F/Xは76度バンク角ユニカムSOHC）
アルミ合金製ツインチューブフレーム
フロントダブルディスク[[ブレーキ]]、リアシングルディスク[[ブレーキ]]

日本国内正規モデルの型式名には「BC」または「EBL」が含まれ、含まれていないものは逆輸入車です。2015年以降はVFR800F/XとVFR1200F/Xが販売されていましたが、VFR1200F/Xは2016年に、VFR800F/Xは2022年に日本国内での生産が終了し、40年の歴史に幕を閉じました。

主要モデル解説

400ccモデル

VFR400R

VF400Fの後継モデルとして登場。NC13E型エンジンを搭載し、VFR400RとVFR400Zの2つのバリエーションがありました。NC21型、NC24型、NC30型とモデルチェンジを重ね、それぞれにエンジンや足回り、デザインが改良されました。

VFR400Z

VFR400Rからカウルなどを省略したネイキッドモデル。丸型2灯式ヘッドライトが特徴でした。

750ccモデル

VFR750F

VF750Fの後継モデル。北米仕様はInterceptor、欧州仕様はCaratというペットネームを持っていました。RC24型は、日本仕様で乾燥重量が199kgと軽量に仕上がっていました。海外向けモデルはモデルイヤー毎にマイナーチェンジが実施され、ワークスマシンRVF750を意識したRC36型へモデルチェンジしました。

VFR750R（RC30）

RVF750の技術をフィードバックした、プロダクションレース参戦を目的としたホモロゲーションモデル。1000台限定で販売され、高い人気を誇りました。

800ccモデル

VFR（RC46）

VFR750Fの後継モデル。排気量を示す数字が車名から省略されました。RC46E型エンジンを搭載し、2002年にはV4 VTECを搭載したモデルにフルモデルチェンジされました。

VFR800F

RC46型からのフルモデルチェンジモデル。LEDヘッドライトやTCSなどの先進装備を搭載。

VFR800X

VFR800Fをベースにしたアドベンチャーモデル。クロスランナーのペットネームを持っていました。

1200ccモデル

VFR1200F / VFR1200X

シャフトドライブとスロットルバイワイヤを採用したモデル。VFR1200Fはフルカウルモデル、VFR1200Xはアドベンチャーモデルです。

その他の仕様

教習車仕様や警察車両仕様など、様々なバリエーションが存在しました。

まとめ

VFRシリーズは、ホンダのV型4気筒エンジン技術の粋を集めたモデル群であり、長年に渡り多くのライダーに愛されてきました。その歴史と技術的特徴を知ることで、VFRシリーズへの理解が深まるでしょう。

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