ホンダ・WR-V

WR-V（ダブリューアール-ブイ）について

WR-Vは、本田技研工業が展開するコンパクトクロスオーバーSUVであり、多様な市場ニーズに応えるために開発されています。このモデルは2017年から生産され、初代モデルが登場して以来、南米やインドを中心に販売されています。さらに、WR-Vの名は「Winsome Runabout Vehicle」の略称であることが特徴的です。

初代 GL2型（2017年 - 2022年）

WR-Vの初代モデルであるGL2型は、2016年にサンパウロ国際モーターショーで発表されました。このモデルは、ブラジルとインドという二つの地域におけるHonda R&Dのチームによって別々に開発された初の試みでした。それにより、地域特有のニーズに沿った仕様の違いが生まれ、エンジンやトランスミッション、ボディカラーなどが異なります。生産は、ブラジルとインドの二か所で行われ、それぞれの市場向けに特化したモデルとして展開されています。

外観と機能

WR-Vのデザインは、フィットをベースにしており、SUVらしい特長的な外観が施されています。具体的には、樹脂製のフェンダーやシルバーのスキッドプレート、ルーフレールが設けられ、都市での利用に適したスタイリッシュな印象を与えています。また、セカンドシートは「マジックシート」と呼ばれる機構により、フレキシブルに使えます。

南米仕様とインド仕様

南米市場では、WR-Vはフレックス燃料モデルが特徴であり、ガソリンとエタノールの両方を使用することが可能です。トランスミッションはCVTのみの採用で、上級グレードのEXLには豊富な装備が整っています。一方、インド仕様では、1.2Lガソリンエンジンと1.5Lディーゼルエンジンから選べ、5速または6速のマニュアルトランスミッションが用意されるなど、異なる構成が見られます。

2代目 DG4型（2022年 - ）

2021年に発表された「SUV RSコンセプト」を基にした2代目モデルも注目を集めています。このモデルは2022年11月にインドネシアで公開され、エンジンはL15ZF型が採用されています。日本では2024年に新型WR-Vが導入予定で、全車両がインドから輸入される形となります。収録される安全技術は高く、Honda SENSINGが最上級グレードに搭載される点も魅力的です。

日本国内展開

2023年11月には日本市場に向けた特設サイトが公開され、正式な発売は2024年3月22日です。日本仕様は特に安全性が重視されており、全モデルにHonda SENSINGが標準装備されています。また、多彩なボディカラーが用意されており、消費者の選択が広がっています。

まとめ

WR-Vは、その多様な地域展開とモデル構成で、ホンダのSUVラインアップに新たな価値を提供しています。小型車としての扱いやすさとSUVならではのスタイルが融合したこのモデルは、確かな魅力をもって市場に挑戦し続けています。ホンダの次の展開に期待が寄せられる中、WR-Vはますます注目されることでしょう。

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