ホーコン若王

ホーコン若王：ノルウェーの共治王、その短い生涯

ホーコン若王（ノルウェー語：Håkon Håkonsson Unge、1232年11月11日 - 1257年5月5日）は、13世紀のノルウェーにおいて、父ホーコン4世と共に共治王として国を治めた人物です。王妃マルグレーテ・スクーレスダッテルの息子として生まれ、王位継承者としての道を歩みました。

共治王として

1240年、ホーコン若王はノルウェーの共治王に選出され、ベルゲンでの儀式で承認を受けました。これは、スクーレ公が王位を主張して反乱を起こした時期と重なりますが、スクーレの反乱は最終的に鎮圧されました。ホーコン若王は、父王の戴冠式に関する文書で「世俗の長」として認められ、教会への行列では王冠を身につけるなど、重要な役割を担いました。

成人後は、父王と共に政治に積極的に参加し、1250年にはリューベックとの貿易協定締結に尽力しました。

スウェーデンとの関係

1251年、ホーコン若王はスウェーデンのヤールであるビルイェル・マグヌソンの娘、リキサ・ビルイェルスドッテルと結婚しました。この結婚は、ノルウェーとスウェーデン間の同盟を強化するもので、両国間の平和条約の延長として行われました。当時のノルウェーは、デンマークに対して軍事的・政治的圧力をかける外交政策を推進しており、そのためにはスウェーデンとの関係改善が不可欠でした。

子と早世

ホーコン若王とリキサの間には、スヴェレ・ホーコンソンという息子が生まれました。スヴェレは本来、ホーコン若王の死後、王位を継承する権利を持っていましたが、9歳という若さで亡くなったため、王位につくことはありませんでした。ホーコン4世の死後、ノルウェー王位はホーコン若王の弟であるマグヌス6世が継承しました。

軍事遠征と晩年

1249年以降、ホーコン若王はイェータ川国境地帯への遠征に定期的に参加し、軍事面でも重要な役割を果たしました。また、妹クリスティンのカスティーリャ王子との結婚交渉にも関与するなど、外交面でも活躍しました。1256年には、ハッランドへの遠征に参加し、大規模な攻略を行うなど、精力的に活動しました。

しかし、1257年1月、クリスティンの結婚交渉のためにフェルナンド3世の使節と会う予定だったホーコン若王は、病に倒れ、同年5月5日にトンスベルグの聖オーラヴ修道院で死去しました。ホーコン若王はオスロの聖ハルヴァード大聖堂に埋葬されました。

ホーコン若王は、若くして亡くなったものの、ノルウェーの政治、軍事、外交において重要な役割を果たし、その短い生涯の中で大きな足跡を残しました。

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