ホームエキスポ

愛知のホームセンター、ホームエキスポ：その歴史と変遷

ホームエキスポは、愛知県を中心に展開されていたホームセンターです。2015年3月をもってブランドは消滅しましたが、その歴史は長く、地域住民に深く愛されてきました。本稿では、ホームエキスポの起源から消滅までの軌跡を詳細にたどります。

サカキヤからエイデン、エディオンへ

ホームエキスポのルーツは、1961年、愛知県安城市で荒物雑貨を扱うサカキヤとして創業されたことに遡ります。その後、ホームセンター事業に本格参入し、サカキヤホームセンターとして成長を遂げました。1995年には家電量販店の栄電社（のちのエイデン）と合併し、社名をエイデンサカキヤに変更。1998年には社名をエイデンに変更し、家電量販事業を主軸としながらもホームセンター事業を継続しました。その後、エイデンはエディオンと合併し、ホームエキスポはエディオン傘下での運営となります。この間、1996年には豊田店が開店するなど、着実に店舗数を増やしていきました。

2001年には、ホームセンター事業を独立させるため、株式会社ホームエキスポが設立され、エイデンから事業が譲渡されました。2007年には名古屋市港区へ本社を移転。2009年にはエディオンに吸収合併され、ホームセンター事業部はエディオンの一部門となりました。

カーマへの譲渡とブランド消滅

しかし、競争の激化するホームセンター業界において、エディオンは事業の将来性を考慮し、2014年にカーマ（現在のDCM）へホームセンター事業部の譲渡を発表しました。同年10月1日、エディオンからカーマへの会社分割により、ホームエキスポはカーマの傘下に入りました。この時点では、愛知県内に6店舗のホームエキスポと2店舗のペットエキスポを展開していました。

カーマ傘下に入ってからも、しばらくは「ホームエキスポ」のブランド名を使用していましたが、2015年3月1日、カーマがDCMカーマに変更されたのに伴い、ホームエキスポの店舗も「DCMカーマ」に改称されました。同時に、ホームエキスポブランドは消滅しました。ただし、ペットショップの「ペットエキスポ」ブランドは、DCMカーマになってからも継続して使用されており、一部のカーマのペットショップも「ペットエキスポ」に改称されました。興味深いことに、2024年6月には、旧DCMカーマ店舗ではないDCM大井競馬場前店に「ペットエキスポ」が開設されています。

店舗一覧と閉店情報

カーマの子会社化時点では、豊田店、岩倉店、安城店、豊橋店、西尾店、碧南店の6店舗のホームエキスポと、豊田店と西尾店の2店舗のペットエキスポが営業していました。これらは、DCMカーマへの移行後、それぞれの店舗名に変更されています。また、多治見店やペット＆グリーンエキスポ高浜店（後にエディオン高浜店として営業再開）など、過去に閉店した店舗もありました。

まとめ

ホームエキスポは、約半世紀にわたって愛知県で営業を続けたホームセンターでした。サカキヤ創業から始まり、エイデン、エディオン、そしてカーマと、幾多の経営統合や譲渡を経て、独自の進化を遂げました。2015年のブランド消滅は、時代の流れによる厳しい決断だったと言えるでしょう。しかし、その歴史は、地域に密着したホームセンターの姿として、長く人々の記憶に刻まれることでしょう。

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