ホームエンタテイメント議員連盟

ホームエンタテイメント議員連盟について

概要

ホームエンタテイメント議員連盟は、2004年4月15日に民主党所属の衆議院および参議院の議員たちによって設立されました。この議員連盟は、エンタメ議連やHE議連（Home Entertainment）と略称され、著作権法に関する重要な問題を扱うことを目的としています。

設立の背景

2004年3月、著作権法改正案に対して国会での閣議決定が行われました。この改正案には音楽レコードの還流防止措置、通称「レコード輸入権」が含まれており、これに対する音楽ファンの反対運動が起こりました。市民の声を受け、川内博史議員と佐藤謙一郎議員は質問主意書を提出しました。この際の政府の返答が文化庁の趣旨説明とは異なり、議員らは著作権者の権利と消費者の利益の調和を図る必要があると認識し、議員連盟の設立に至ったのです。設立総会では、佐藤謙一郎が初代会長、川内博史が事務局長に就任しました。

活動の変遷

設立からの数年間、議員連盟は一定のメンバーを維持していましたが、2005年の衆議院議員総選挙で佐藤を含む多くの議員が落選し、その結果、議員数が半減しました。その後の活動は目立ったものではありませんでしたが、2010年に川内博史を会長とし、国政に復帰した城井崇を事務局長に迎え、新たな体制で再始動しました。しかし、再び2012年の選挙で多くの議員が落選し、議員数が再び減少しました。2014年には海江田万里が落選したものの、宮崎岳志が復活し、議員連盟は活動を続けています。

主な活動内容

議員連盟の主な活動には、音楽レコードに関する法改正や修正案の提出が含まれます。具体的には、文化庁が提案した著作権法の改正案の中で音楽レコードの還流防止措置について法文上の危険性があることを指摘し、見直し規定を盛り込む修正案を提出しましたが、衆議院文部科学委員会での投票により否決されました。また、日本の音楽CDの価格の高さや、商業用レコードの二重保護の状態を問題視し、再販制度の廃止を提言しました。

さらに、日本音楽著作権協会（JASRAC）と音楽利用者の間での紛争解決を目指して、料金規程の見直しも提言しています。製品の私的録音や録画に関する補償金制度における権利者団体と家電メーカーとの対立についても興味を持ち、勉強会を開催しています。

過去の役員

ホームエンタテイメント議員連盟では、多くの著名な議員が役職を担ってきました。初代会長の佐藤謙一郎や、初代副会長の肥田美代子、井上和雄、宇佐美登、円より子などは2005年に落選しました。第2代会長の川内博史、事務局長の城井崇なども役割を果たし、政界での影響力を持っていましたが、落選者の出現が議員数に影響を与えることが多くありました。特に2012年と2014年の選挙では重要なメンバーが落選し、その後の体制変化が議員連盟の活動に影響を与えています。

今後もホームエンタテイメント議員連盟は、音楽業界の権利保護と消費者利益のバランスを考えた活動を続けていくことが期待されます。

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