ホームプラス

ホームプラス（Homeplus）

ホームプラスは韓国国内で広く親しまれているディスカウントストアで、同国の第2位のブランドとして知られています。この企業は1997年にサムスン物産の流通部門によって設立され、翌年にはサムスングループとイギリスのテスコとの共同経営により運営が開始されました。経営の初期から韓国市場において存在感を示しており、今では240以上の店舗を展開しています。

沿革

ホームプラスの歴史は1997年、サムスン物産の流通部門が大邱で1号店を開店したことから始まります。1999年には（株）サムンテスコが発足し、2000年には安山において初めての合弁店舗が開店されました。2001年にはプライベートブランドや商品券の販売がスタートし、2002年にはファミリーカードも発行開始。当初から顧客のニーズに応える制度を整えており、着実に成長を続けてきました。

2004年にはスーパーマーケット形態の「ホームプラスエクスプレス」が始まると、さらなる店舗数の増加が見られました。2008年にはカルフール韓国法人が運営していたホームエバーを買収し、その後、テスコとともに発展を続けました。しかし、2011年にはサムスン物産が保有株式をテスコに売却し、サムスングループから独立します。

それから2015年には、テスコが改めて保有株式をMBKパートナーズに売却し、また韓国資本となりました。これにより、ホームプラスは国内市場での競争力を回復し、近年ではソウル回生裁判所に企業再生手続の申請を行うなど、次のステップへ向けた動きも見せています。

店舗展開

ホームプラスは現在、240店舗を超え、そのうち110店舗が大型の「ホームプラス」です。残りは「ホームプラスエクスプレス」として比較的小型のスーパーマーケットを展開しています。地域ごとの店舗数を見てみると、ソウル特別市に19店舗、仁川・京畿道地域に44店舗、釜山地域には26店舗など、広範にわたる展開が行われています。また、エクスプレス店も含めると、首都圏だけでなく地方都市にも多くの店舗が広がっています。

特筆すべきは、ホームプラスがテスコグループの中でも特に大規模店舗を多く持っている点です。韓国における売上は1位であり、店舗面積に対する店舗数は最小であるため、1店舗当たりの面積が広いという特徴があります。

英国へ逆輸出

ホームプラスは、海外進出を果たしたテスコグループによるユニークな店舗形態として注目されています。サムスンとの合弁体制により、大型ディスカウントストアとして発展した背景があります。カルフールやウォルマートのように韓国市場で撤退を余儀なくされた企業とは対照的に、ホームプラスは韓国に根付いたブランドとして成長してきたのです。この成功を受け、テスコの英国本社では「Tesco Homeplus」として同名の店舗を英国内でも10店舗ほど展開しています。

今後も、ホームプラスは韓国国内でのブランド力を維持しつつ、さらなる発展を目指していくことでしょう。

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