ホーレス・グラント

ホーレス・グラントは、1965年7月4日生まれ、ジョージア州オーガスタ出身の元プロバスケットボール選手です。NBAで輝かしいキャリアを築き、シカゴ・ブルズ時代にはマイケル・ジョーダン、スコッティ・ピッペンらと共に3度の優勝を経験、ロサンゼルス・レイカーズでも1度の優勝を飾りました。4度NBAオールディフェンシブセカンドチームに選出された、リーグ屈指のディフェンダーでした。

グラントはクレムソン大学を経て、1987年のNBAドラフトでシカゴ・ブルズから全体10位指名を受けました。双子の弟、ハービー・グラントも元NBA選手です。ブルズでは、当初チャールズ・オークリーの控えでしたが、1988年にオークリーが移籍したことで、スコッティ・ピッペンと共にスターターに定着しました。ジョーダンは当初グラントの力量を疑問視していましたが、グラントはリバウンドと得点でチームに貢献し、ジョーダン、ピッペンに次ぐ存在へと成長しました。

6フィート10インチのパワーフォワードとして、インサイドでの強さはもちろん、中距離からのジャンプシュートも得意とし、トライアングルオフェンスの重要な役割を担いました。ディフェンス面では、恵まれた体格を生かして相手インサイドプレーヤーを封じ込め、リバウンドを奪取するなど、泥臭いプレーでチームを支えました。

1990年から1993年までのブルズの3連覇に大きく貢献し、1993年にジョーダンが引退した後は、チームの主力選手として活躍しました。1994年のプレイオフではニューヨーク・ニックスに敗れましたが、シーズン55勝を記録しました。オフシーズンにFAとなり、ブルズとの再契約を希望していたものの交渉は決裂、シャキール・オニール擁するオーランド・マジックに移籍しました。マジックでは若手中心のチームを牽引し、1995年のプレイオフではファイナルに進出しましたが、アキーム・オラジュワンとクライド・ドレクスラー擁するヒューストン・ロケッツに敗れました。

その後、1999年にシアトル・スーパーソニックスへ移籍、2000年にはトレードでロサンゼルス・レイカーズへ移籍し、2001年には2度目の優勝を経験しました。その後、オーランド・マジックに復帰しましたが、2002年に解雇され、一度は引退を表明しました。しかし、2003年にレイカーズに復帰し、1シーズンプレーした後、現役を引退しました。

2016年4月6日には、古巣シカゴ・ブルズの社長付特別アドバイザーに就任しました。

ホーレス・グラントは、その卓越したディフェンス能力とリバウンド力で、数々のチームを勝利に導いた名選手として、人々の記憶に残っています。また、トレードマークのゴーグルは、彼のプレースタイルと相まって、強烈な印象を与えました。

もう一度検索