ポエド

PO'ed：宇宙船内で繰り広げられる、コックの壮絶なサバイバル

『PO'ed（ポエド）』は、1995年に3DO、1996年にはPlayStation、そして2024年にはSteamで『PO’ed: Definitive Edition』としてリリースされたファーストパーソン・シューティングゲームです。Any Channelが開発し、Accolade（3DO版、PlayStation版）そしてSteam版は別企業よりリリースされました。

本作は、DOOM風のゲームエンジンを採用しながらも、独自の進化を遂げています。起伏に富んだ3Dマップを、上下への移動やジャンプを駆使して探索するプレイスタイルは、当時のFPSゲームに新鮮な風を吹き込みました。DOOMよりも滑らかなキャラクターの動き、そしてDuke Nukem 3Dに先駆けて実装されたジェットパックによる空中移動は、ゲーム体験に大きな付加価値をもたらしました。常に確認可能な3Dマップは、探索の効率性を高め、既に訪れた場所は緑色で表示されることで、プレイヤーの進行状況を分かりやすく示しています。キャラクターはスプライトで表現され、当時としては十分なグラフィッククオリティを誇っていました。PlayStation版は、3DO版に比べてグラフィックが改善されています。

ゲームの主人公は、巨大な軍用宇宙船OX（オー・エックス）で働くコックです。エイリアンによって占領された宇宙船の中で、主人公は調理器具であるフライパンを手に、生き残りを賭けた戦いを強いられます。舞台となるのは、エイリアンが巣食う異次元世界。残された仲間は皆殺しにされ、主人公はたった一人で、次々と現れるエイリアンに立ち向かいます。

ゲームの目的は、各ステージに配置されたテレポーターを見つけ、次のステージへと進んでいくことです。最終ステージであるSKYWAY（スカイウェイ）を目指す、長く険しい道のりがプレイヤーを待ち受けています。最初はフライパンしか武器を持たない主人公ですが、ゲームを進めるにつれて、肉切り包丁、電動ドリル、レーザー銃、火炎放射器、ロケットランチャー、弾頭ミサイル、ミートシーカーなど、多種多様な武器を手に入れることができます。各武器は攻撃力、攻撃範囲、弾数などが異なっており、状況に応じて使い分ける戦略性が求められます。ジェットパックを使えば、空中を飛行しながらの攻撃も可能となり、戦闘にさらに奥行きが加わります。

全26ステージに加え、練習用のBOOT CAMP（ブートキャンプ）ステージも用意されており、初心者から上級者まで、幅広いプレイヤーが楽しめるようになっています。独特の主人公設定、多彩な武器、そして奥深いゲーム性によって、当時多くのプレイヤーを魅了した『PO'ed』。長らくPC版のリリースが待たれていましたが、2024年にSteamで『PO’ed: Definitive Edition』として蘇り、新たな世代のゲーマーにもその魅力を届けています。 その進化したグラフィックとゲーム性で、再び多くのプレイヤーを宇宙船OXでのサバイバルへと誘います。 独特の世界観と、コックという意外性のある主人公像が、他のFPSゲームとは一線を画す、独自の体験を提供するでしょう。

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