ボギスラフ4世 (ポメラニア公)

ボギスラフ4世（1255年頃 - 1309年）は、ポメラニア公として13世紀後半に活躍しました。彼の生涯は、周辺地域との紛争や政略結婚に彩られています。

生い立ちと統治

ボギスラフ4世は、バルニム1世とマルガレーテの息子として生まれました。1276年から父の共同統治者となり、1278年に父が亡くなると、弟たちが未成年であったため、ポメラニアの単独統治者となりました。当初はポメラニア全体を統治していましたが、後に異母弟のオットー1世と領土を分割し、ヴォルガストを統治することになります。

ブランデンブルクとの関係

ボギスラフ4世の時代は、隣接するブランデンブルク辺境伯領との間で紛争が絶えませんでした。彼は、1270年代末から1280年代初頭にかけて、ブランデンブルク辺境伯領における争いに巻き込まれました。また、14世紀に入ると、10年に及ぶブランデンブルク戦争に参加しましたが、敗北を喫しました。

ポーランドとの同盟

ボギスラフ4世は、ポーランドとの関係も重視しました。彼は、ポーランド王候補であったヴワディスワフ1世と同盟を結び、ポーランドの政治情勢にも影響を与えようとしました。

家族

ボギスラフ4世は、2度の結婚をしました。最初の妃は、ブランデンブルク＝シュテンダル辺境伯ヨハン1世の娘メヒティルトです。しかし、彼の子どもたちは、2番目の妃であるリューゲン公ヴィスラフ2世の娘マルガレーテとの間に生まれました。息子ヴァルティスラフ4世は、父の後を継いでポメラニア＝ヴォルガスト公となりました。娘のオイフェミアはデンマーク王クリストファ2世と結婚し、エリーザベトはザクセン＝ラウエンブルク公エーリヒ1世と結婚しました。また、マルガレーテはロストック領主ニコラウスと結婚しています。

死

ボギスラフ4世は1309年に亡くなり、シュチェチンのマリエン教会に埋葬されました。彼の死後、ポメラニア＝ヴォルガスト領は息子のヴァルティスラフ4世が継承しました。ボギスラフ4世の統治は、ポメラニアの歴史において重要な時期であり、その後のポメラニアの発展に大きな影響を与えました。

子孫
オイフェミア（1285年 - 1330年） - デンマーク王クリストファ2世と結婚
ヴァルティスラフ4世（1290年以前 - 1326年） - ポメラニア公、リューゲンを相続
エリーザベト（1291年 - 1349年） - 1318年頃にザクセン＝ラウエンブルク公エーリヒ1世と結婚
ユッタ
* マルガレーテ - ロストック領主ニコラウス（メクレンブルク家）と結婚

ボギスラフ4世は、紛争の絶えない時代を生き抜き、ポメラニアの安定と発展に尽力しました。彼の生涯は、中世ヨーロッパの政治情勢を理解する上で貴重な事例と言えるでしょう。

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