ボクノート

ボクノート (Bokunote)

「ボクノート」は、スキマスイッチの7枚目のシングルで、2006年の3月1日にリリースされました。このシングルは彼らの前作「雨待ち風」から約9か月のブランクを経て登場した作品で、初回生産限定盤と通常盤の2種類が同時に発売されました。特に初回盤にはDVDが付属されており、ジャケットデザインも通常盤とは異なっている点が特徴的です。

初めての試みとして、表題曲のタイトルがカタカナのみで構成されているのも注目されます。「ボクノート」は、全国東宝系映画『ドラえもん のび太の恐竜2006』の主題歌としても起用されており、そのタイトルの由来は歌詞に登場するフレーズ「僕の音」に由来しています。また、ドラえもんのひみつ道具のような響きを意識していたことも公表されています。

この楽曲の曲と歌詞は、スキマスイッチの大橋と常田によって共同で作られました。当初、大橋が曲作りを担い、両名で作った歌詞の叩き台の出来に納得がいかなかったため、大橋が新たな叩き台を手掛けることになりました。大橋は、当時はギターを多く使用していましたが、手癖が出ることを気にしてピアノに切り替えたという背景が語られています。

さらに、歌詞は自身を励ます内容になっており、このアイデアについては常田の助言があったとされています。また、Mr.Childrenの桜井和寿からは「1回しか使えない手法だね」という言葉を受け取っており、曲創りにおける独自のアプローチが際立っています。

「ボクノート」は、2006年夏の『全国高等学校野球選手権大会』の『熱闘甲子園』コーナーで流れるなど、その影響力の広がりを見せました。また、同年の『第57回NHK紅白歌合戦』にも出場し、スキマスイッチの存在感を再確認させる楽曲となりました。このシングル以降は、シンセサイザーの使用が解禁され、新しい音楽表現もお披露目されることとなります。

さらに、スキマスイッチの20周年を記念したベストアルバム『POPMAN'S WORLD -Second-』には、「ボクノート ～for 20th Anniversary with Orchestra～」としてオーケストラアレンジ版も収録されています。加えて、テレビアニメ『ドラえもん』においても同じ年の放送分で使用され、広く親しまれています。

収録曲には「猫になれ」と、アニメの主人公であるドラえもんに関連づけて作られた「若葉 」などが含まれています。また、初回特典DVDには「ボクノート」のビデオクリップが収録され、わずかにドラえもんが登場するシーンも見られます。

このシングルはアナログ盤としてもリリースされ、アナログ専用レーベル「KU-KAN RECORDS」からの第七弾となりました。完全限定盤であり、33回転仕様という特性を持っています。この期間には、「虹のレシピ / 雫」や「晴ときどき曇 / 石コロDays」といったシングルも同時にリリースされました。さらに、特典引換券を集めることで7インチ収納BOXが手に入る施策もあり、ファンにとっての魅力的なイベントとなりました。

「ボクノート」は、音楽の可能性を広げ、スキマスイッチというアーティストの成長を感じさせる作品であり、多くの人々に愛され続けています。

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